——幼いころ、娘さんはどのようなご様子でしたか?

ようやく授かった娘でしたが、生まれたころから気になることがいくつもありました。まず「赤あざ」。生まれたときから顔にいくつか赤あざがあり、助産師さんから、早めにレーザー照射しないと一生消えないと言われたんです。出産直後はそのことばかり心配して、ずいぶん病院を調べました。生後3ヵ月ごろ、総合病院でレーザー照射を受けました。

【障がい児を育てながら働く②】「この子、なにか違う?」出産直後から日々募っていく、そこはかとない“不安”_img0
2007年、産後まもなく。ほっぺの下に赤あざがあります。

レーザー照射をしたころ、「先天性右股関節脱臼」であることがわかりました。「先天性股関節脱臼」はその名の通り生まれたときから股関節が外れているというもので、女児に多い(男児の約5倍〜7倍)そうです。将来歩けなくなると大変なので、必死でまた病院を探し、リーメンビューゲルという装具を装着させて治しました。

【障がい児を育てながら働く②】「この子、なにか違う?」出産直後から日々募っていく、そこはかとない“不安”_img1
装具も着けて、赤あざの治療もしていたころ。まだ、お座りができませんでした。名古屋でひたすら近所を徘徊していました。

——ご主人が新聞記者ということは、昼夜を問わないお仕事でかなりご多忙ではと思いますが、当時はご実家の近くなどにお住まいだったのでしょうか?

実家は東京ですが、当時は夫が名古屋に赴任になってしまったので、名古屋で出産、子育てを開始したんです。しばらくは母が名古屋の家に住み込んでくれて、いろいろと助けてもらいました。