——まさに、娘さんだけでなく工藤さんも“育てていただいた”のですね。
本当にいろいろ教えていただきましたね。
「療育施設には基礎疾患のあるお子さんもいます。風邪を引いたら、すぐに病院に連れて行き、感染症ではないか診断してもらうこと。咳がひどいときは、きちんと休ませること」
「園を出たら、お母さんが子どもの代弁者になるんです。あなたしか、子どものことを周囲に説明して、受け入れてもらえるようにする人はいないんです。あなたが子どものことを、きちんと理解できなくてどうするんですか!」
先生は、1年後に復職する私のために、全力で私を叱ってくださいました。
こんなこともありました。3歳のころの娘は、唯一に近い発語「わんわん」を繰り返していたんです。でも私は、どういうときに娘が「わんわん」と言うのか、理解できず、「わんわんはかわいいねぇ。わんって吠えるね」と繰り返し答えていました。
——それを先生が説明してくださったんですか?
はい。「娘さんは、見通しが立たず、不安になっているときに『わんわん』と言っています」と、先生は教えてくださいました。また、親子で外食時に、娘がうなり声をあげて困ると話すと「お母さんが外食したい気持ちはわかるけど、娘さんがそういう状況の時は無理をさせないこと」と私のわがままを諭してくださいました。
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