その時の気分で、態度がコロコロ変わっちゃう。
ゴロゴロと喉を鳴らして甘えていたかと思えば、次の瞬間には「今は触ってくれるな!」と言わんばかりに、クールなまなざしと背を向けてくる猫たち。猫は、気分屋で自由奔放。彼らにとってヒトを振りまわすことは、朝ちゅーる……もとい朝飯前なのかもしれません。
そもそも、「振りまわす」には、相手の意思を無視して、いいように扱うという意味があります。本来であれば、迷惑もいいところといえるこの行動――。ところが、猫に振りまわされることを幸せだと感じているヒトは、少なくないように思うのです。
彼らの振りまわし行動を考察してみると、「相手が猫の要望を叶えられる範囲内であること」で、かつ、「愛嬌がセットになっていること」の2つがポイントになっているみたい。例えば、体の上に乗ってきてこちらの動きを封印するのは、一緒にいたいから。パソコンのキーボードを占拠して作業の邪魔をするのは、自分だけを見ていて欲しいから。その気持ちが満たされた途端、まるで別猫のようにプイッと去っていく……。ヒトは、猫たちの望みを叶えてあげられたというささやかな喜びと、つかみどころのない二面性のある可愛さにメロメロ。「振りまわされて、嬉しい」と思ってしまうようなのです。
しかし、ヒトとヒトの場合だと、誰かを振りまわしていいものなのか……と、少しためらってしまいそうですよね。そんなとき猫たちは、「心を許し合った家族やパートナーになら、たまにはいいんじゃない?」「ただし、ワガママをするならハードルは低めで! “ちょっと可愛く”がポイントだよ」――なんて、ヒゲのあたりをプクッと膨らませたドヤ顔で教えてくれるのでした。
今日も猫にならって、マインドフルな1日を。
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文・写真/高木沙織
編集/吉川明子
前回記事「ちょっとの汚れも許さニャイ! 猫がキレイなトイレにこだわる理由【大切なことはすべて猫が教えてくれた】」>>
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