現在夫と別居中の小百合さん(仮名)30歳は、19歳でひと回り年上の裕福な夫と出会い、2ヵ月後に妊娠発覚・スピード結婚されました。若かった当時の彼女にとって、夫との出会いは「運命」と思え、また周囲からも「玉の輿に乗った」と羨まれていましたが、産後にモラハラ夫へと豹変。

夫は育児を全くせず、小百合さんはワンオペ育児で家庭に籠る中、産後うつを発症。義母のサポートによりうつは治ったものの、第二子の妊娠をきっかけに、夫のさらなる本性が明らかになるのです……。

裕福な夫、家事育児は妻の仕事。なのに、妻の収入半分(10万円)を夫に渡す必要はある?【モラハラ夫の暴走】 _img0
 
取材者プロフィール
 小百合さん(仮名)30歳
職業:広告代理店勤務 
家族構成:別居中の夫、10歳と8歳の息子さん

 

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結婚3年目で気づいた夫のモラハラ


産後うつから回復し、第二子を妊娠した小百合さんでしたが、夫は家事・育児に完全にノータッチであることは変わらず、モラハラはむしろエスカレートしました。

「妊娠中、1歳の長男を1人で育てて生活するのは大変でしたが、その最中も夫に怒られることが日常化していました。彼は綺麗好きで、『水回りは常に清潔にしろ』『食器やおもちゃはすぐに片付けろ』などと言われ続けて。

1日中家にいるならそのくらい当然できるだろ、と彼は思っているようでしたが、子どもと遊び、ごはんを作り、お風呂に入れ寝かしつけて……などしていると、自分でも嫌になるくらい1日があっという間に過ぎてしまい、片付けも掃除もキリがなくて。特にお腹が大きいと毎日のお風呂掃除がつらく、手伝いを頼んだことがありますが、ほとんど無視で機嫌が悪くなってしまいました」

小百合さんは申し訳なさそうな様子で当時を振り返りますが、妊娠中で体調も万全でない中、幼児と1対1で過ごす母親の大変さは、夫ならば理解できるはず。ましてや産後うつからの病み上がりの妻をなぜ労うことができないのか、疑問が沸くばかりです。

「このときも私は『主婦だから仕方ない』と受け入れていました。でもあるとき、夫の友人夫婦がうちに遊びに来て、『小百合ちゃん、そんなに大きなお腹で1人でずっと育児して大変だよね。大丈夫?』と心配されて……。

その瞬間、突然涙がボロボロ流れて止まらなくなったんです。自分でも驚きましたが、このとき結婚3年目にして、『私やっぱり大変なんだ。辛い、すごく辛い』と、たぶん初めて気づいたんです」