服を捨てて人生が変わるのは、特別な話ではなく誰にでも起こせること――2週にわたってご紹介してきた読者の皆さんの「#服捨てドキュメント」。今回はミモレで募集した、昼田さんのカウンセリングによる「クローゼット片付け企画」にご応募くださった菊池 絵里奈さん(40代・ヨガインストラクター)の服捨てドキュメント・前編をお届けします!
「服捨てドキュメント〜菊池絵里奈さんの場合」
夫、息子の3人家族、ご実家の薬局で働きながら、ヨガインストラクターとしても活躍する菊池絵里奈さん。クローゼットの整理は行ってきたものの、1人だと捨ててもまた同じ服を買ってしまい、スッキリしたクローゼットが定着しなかったそう。昼田さんに背中を押して欲しい、と今回応募されました。
「元アパレル勤務だったので洋服が大好き。ですが、スタイルが定まらず色々なテイストの洋服が散乱しているので、自分に似合うスタイルを定めたいです。とてもオシャレなのにミニマリストな昼田さんのファンです。瞑想もヨガを教えてる身としては心に響くお話しばかり。自分の中の思い込み、勘違いを、納得のゆく言葉で紐解いてくださる昼田さんが大好きです」と菊池さん。
片付け前のクローゼットは……
ぎゅうぎゅうでラックが壊れそう!
“満員電車”みたいなクローゼット
「いろんな人(いろんなジャンルの服)がいて、テイストもばらばらで中途半端。ハンガーラックがこわれそうなくらいぎゅうぎゅう! 気に入ったら色違いで欲しくなるし、同じものを2枚持っておきたいコレクター癖もあったり、買って満足して、一度も着ていない服もあります」さらに、このクローゼットには納まりきらない服が納戸にもあるそう。
理想のクローゼットについてうかがうと、「クローゼットをもっとミニマルにしたいし、でもおしゃれもしたい。いつも違う服を着てるね、とよく言われるけれど、あまりうれしくなくて……同じ服でもいい感じだね、と言ってもらいたいです」と菊池さん。
ここからはいざ実践!
・まずは2年以上着ていない服を手放す
・捨てたもの、捨てようと迷っているもの、クローゼットを見てどんな感情が湧いたか……など、些細なことでもいいのでLINEで昼田さんに報告する
さらに、
・1週間同じ服で過ごしてみる、コーディネートを写真に撮って送る(洗い替えで似たような服を着てもOKで、コーディネートに悩まない、ということがポイントです)。
というミッションを行っていただきました。
2年以上着ていない服をチェックしたら
“好きだけど着ていない服”が大量に出てきた!
元々クローゼットの整理は行っていたので、2年以上着ていない服はほとんどない、と仰っていた菊池さんでしたが、「“2年着ていない服”と“好きでコレクションしている服”を別物と思い込んでいました。好きでコレクションしているものは、着ていなくても持っていた方が良いと思い込んでいたこと。コレクションしている服に収納スペースを占拠され、クローゼットに収まっている洋服たちが、外に着られる事がないのに、ぎゅうぎゅうに詰め込まれたゾンビの集団のように見えてきました……! 」
変化その①
約70着をリサイクルショップへ
➡計13万円で売れた!
「クローゼットのゾンビ達がどんどんIKEAの袋に吸い込まれています(笑)。囲い込んで、これは絶対大事と、タイムカプセルのように保存されていたゾンビ達。常に新しいゾンビを探し続け、買い続け、ゾンビを増やし続ける毎日でした。洋服が好きだと思っていたけど、着ることよりもコレクションすることに意識が向いていて、それなのにコレクションだけでは全く満足できていない事も、よくわかりました」
70着を手放した、途中経過のクローゼット。
HIRUTA’S COMMENT
持っていることに満足して、持っていることがイケていると思い込んでいたんですよね。コレクションしている服を手放すことで、その思いこみも同時に頭の中から捨てることができます。それから新しい服が欲しくなるのは、自分の中に変わりたい、もっと自分を表現したいという気持ちがあるときです。新しい服を買うことで、手っ取り早く変わったような感覚を味わおうとしてしまうんですよね。服が好きな人ほど陥りがちだと思います。私もそうでした!
変化その②
収納スペースが空いたら
チェストとベッドも処分できた!
「ここまでクローゼットから物が一気に減っていく経験は初めてで、スペースが空いてきて感じたのは、洋服の容れ物もいらなくなるんじゃないかということ……。この引き出しは、Tシャツだけでパンパンに詰まっていたのですが、もういらないような……と思い処分しました!」
「チェストに入っていたものをクローゼットに移動させたので、クローゼットがちょっとリバウンドしたようになってしまいましたが、チェストをどかした場所が寛ぎスペースに変わりました。
さらに念願だったベッドも手放しました! ベッド下にシーツを収納していたので動かせなかったのですが、納戸にスペースができたことでシーツを移動させることができ、ベッドも手放せました! ベッドがなくなり空間に余白ができたので、今まで以上に寝室が休まる場所になり、居心地の良さがとても変わりました。クローゼットをすっきりさせるだけの企画ではない事。毎日ワクワクしながら体験しています」
HIRUTA’S COMMENT
とにかくすごいスピードで変化される菊池さん。私もびっくりしました! 毎日見ている景色が変わると、前に進んでいる感があって、服捨てのモチベーションも上がりますよね。
変化その③
チェストや納戸に分散していた洋服を
1か所に集約し、クローゼットはリバウンド……!
「処分したチェストにしまっていた服達が合流して、リバウンドしたクローゼットです。先週までは、実は納戸にももう1ラックあり、今まで納戸とチェストと分けて収集していたのが1ヶ所に集結したので、売ったり譲ったりしても、まだこのボリューム……涙。この1ヶ所に集結できるなんて夢のようですが、まだまだ全然減ってない現実をしっかり受け止めて、引き続き手放していきます」
HIRUTA’S COMMENT
クローゼットを見て服が多い、と感じるのであればゴールはまだです。わぁ好き、ずっと眺めていたい、そんなポジティブな感情が芽生えたとき、自分とクローゼットが同期化した状態になりひとまずのゴールです。
さらに4袋分をリサイクルショップへ、廃棄したものを含めるとトータル約500点(!)を手放した菊池さんのクローゼットがこちら!
HIRUTA’S COMMENT
どんどん呼吸できるクローゼットに。余白があるクローゼットは見ていても気持ちがいいですよね。猛スピードで変化していくことができたのは、ひとつに最初の打ち合わせのときに覚悟を決めてくださったからです。「服捨て」とは単なるお片づけではありません。服を通して真の自分を知り、なりたい自分を手にしていくプログラム。モノに振り回されない自分になりたい! という菊池さんの強い決意があったからこそだと思います
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HIRUTA’S COMMENT
2年以上着ている服はないです、と断言していたけれどいざ蓋を開けてみると、着ていないコレクション服がいっぱいあったわけです。ここがポイントで、私もそうでしたが、自分のクローゼットをちゃんと把握できていない状態なんですね。「服捨て」をしていくうちに、一体自分はどういう服を持っているのか? が分かり、そしてはっとするような「気づき」がたくさん起こってきます。このケースで言うと、「着ない服を持っていることの何が楽しいのか?」という気づき。こんなふうに服を通して「気づいていくこと」で、行動が変わっていきます。