今日は先週に引き続き、新刊『1000枚の服を捨てたら、人生がすごい勢いで動き出した話』を発売された昼田祥子さんがカウンセリングを行う「クローゼット片付け企画」にご応募くださった菊池絵里奈さん(40代・ヨガインストラクター)の服捨てドキュメントをお届けします。
「服捨てドキュメント〜菊池絵里奈さんの場合②」
夫、息子の3人家族、ご実家の薬局で働きながら、ヨガインストラクターとしても活躍する菊池絵里奈さん。
昼田さんのカウンセリングから1週間ほどで、約500点の洋服とベッドとチェストも手放した菊池さん。クローゼットは片付け前(左)から右に向かってどんどんスッキリしてきましたが……
コートはすべて“運命の1着”!?
手放せなかった理由は……?
「洋服のなかでもコートが一番好きだと思います。理由はサイズが合うものにあまり巡りあえないからです。背が高いので(172cm)、袖丈、着丈、ボリューム感などいろいろ足りないことが多く、“あとちょっと”と思うことが多すぎて……その“あとちょっと”をクリアしているコートが奇跡の救世主のように思えてしまうんです。たくさんの“あとちょっと”を経験した後だとなおさらです。このコートは私を待っていた! と思ってしまいます。そんな救世主達はテイストもバラバラで、クローゼットに並んでいます……」(菊池さん)
そこで、これからのクローゼットに迎えたいコートを探しに、昼田さんと一緒にいろいろなショップを巡ってみることに。
昼田さん(以下昼田)「最近はどんな風に買い物をしていましたか?」
菊池さん(以下菊池)「172cmと身長が高いので、ネットで同じくらいの身長の人が着てるものを参考にしてポチっとすることが多くて、お店にはあまり行かなくなりました」
昼田「お店に行かなくなったのはなぜ?」
菊池「昔接客業だったからこそ、店頭で試着して買ってもらえないとがっかりする側の気持ちも知っているのであまり断れなくて……ネットなら返品もしやすいですし」
昼田「でも、ネットで買った服って気分が上がりますか?」
菊池「いえ……結局着ていくところがなくて、ストックしてました。コレクション癖があるので、着ることよりも手に入れて満足していたんだと思います。ハイクのコートはサイズ2がぴったりなので色違いで買ったりしていましたが、他はなかなかサイズが合うものがなくて、服に合わせようとしていたと思います」
昼田「服に合わせる必要はないですよ。菊池さんにぴったりのコートが絶対あるはず! ちなみにこれから着てみたい服はありますか?」
菊池「色や柄を素敵に着る人に憧れがあって、着こなせるようになりたいです。あとは昼田さんのシャツとパンツ、みたいな自分の定番アイテムが欲しいです」
昼田「菊池さん、身長があるから派手な色や柄のコートを着ても負けないと思います! 海外ブランドの服も着こなせそうだし、いくつか試着してみましょう」
菊池さんに試着いただいたのはこんなコート!
発色の良いショートブルゾンは、たっぷりとしたボリューム袖もポイントに。今季は袖丈が長めのデザインも多く、いつも袖丈が足りないという菊池さんにもおすすめです。
今まで選んでこなかったという柄物コート。シックなチェック柄なら「柄×柄」コーデにもおすすめです!
両サイドの裾にジップを配し、スリットで動きを出せるデザイン。さらに着脱可能なファーベストを外側に重ねたり、それぞれ単体でも使える4ウェイ仕様、と一見シックに見えて遊び心も満載。サイドから見たシルエットにもときめきます!
わぁコレ買おうかな……となる菊池さんですが「今日は買わないで、ワクワクした気持ちで自分のクローゼットを見てみてくださいね!」という昼田さんのアドバイスを受けて、この日は試着のみで終了。再びお片付けを進めていただきます。
「昼田さんと一緒にお店をまわって、おしゃれを諦めなくてもいいし、まだまだ袖丈が長い素敵な洋服がたくさんあることも分かりました! 今までは袖丈の長い服に出会えたら、私の身をその服に捧げている感じでした。袖丈が長くてありがとう! と思い、似合うと褒めてくれる店員さんの気持ちに応えたいと思っていました。でもこれって他人軸でしたね。
自分が本当に着たいのか、似合うのかという視点が全くなかったです」と菊池さん。
HIRUTA’S COMMENT
「袖丈の長い服にはあまり出会えない」という思い込みを外せたと思います。「試着したら買わないのは申し訳ない」「店員さんの気持ちに応えなければいけない」などの思い込みを持っているままだと「他人軸」になってしまいます。その服でワクワクしているのか、最高に好きなのかどうなのか。服を買うときは他人をいれず、ただ自分の気持ちを丁寧にみることが大事です。
菊池さんの服捨てドキュメント、まだまだ続きます! 昼田さんの服捨てメソッドを知りたい方、詳しくは昼田さんの新刊『1000枚の服を捨てたら、人生がすごい勢いで動き出した話』を読んでみてくださいね。
<新刊紹介>
『1000枚の服を捨てたら、人生がすごい勢いで動き出した話』
著:昼田祥子
定価:¥1540(税込)
講談社
Amazonはこちら
楽天ブックスはこちら
クローゼットに収納術はいりません。
「クローゼット=本当の自分」にできれば、勝手に整うものだから。
ただ、自分の心地よさに従うこと。
本来の自分を生きるという覚悟を決めること。
捨てられずに人生を詰まらせているものに向き合い、手放していけたとき、人生はすごい速さで自分でも思いがけない方向に進んでいきます。
1000枚の服を溜め込んだファッション雑誌編集者の人生を変えた「服捨て」体験と、誰でもできるその方法を伝えます。
取材・文/出原杏子
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HIRUTA’S COMMENT
「この身長だから合う服が少ない」という捉え方ですが、これも思い込みの一つですね。身長172cmだから着こなせる服があります。たくさん選択肢はあります! 「これしかないから買う」ではなくて「これが最高だから買う」! そんなコートに出会う体験をしていただきたいなと思いました。