本日は布団の上から失礼します。ライターのヒオカです。これ、ただ寝ているだけではないんです!

 

突然ですがみなさん、毎日ぐっすり眠れていますか? 寝つきが悪い、肩こりや腰痛がある、眠りが浅い、途中で何度も起きる、目覚めが悪い……など、何かしらお悩みを抱えている方も多いのではないでしょうか?

1日の3分の1を過ごすのはベッドや布団の上。でも、まくらや布団って、何を選べばいいのか? 眠りの質を改善するのに必要なことって? そんな疑問に答えてくれるのが、“ふとんといえば”の西川! が運営する「ねむりの相談所」です。

 
西川の「ねむりの相談所」は2017年に始まったサービスで、現在全国の70店舗ほどで実施。「眠りに悩んでいるけど病院に行くほどではないという人が、気軽に立ち寄れる場所を作りたい」という思いで作られたんだとか。

「ねむりの相談所」では、眠りの質や睡眠環境を計測する機器の貸し出しを行なっており、計測結果を元に眠りのスペシャリストがアドバイスをくれるんです。

眠りが浅く何度も起きてしまう。首や腰が痛い。ぐっすり眠れることがない! そんな眠りに悩みを抱えまくっているわたくしヒオカが、今回実際に眠りを計測し、アドバイスしてもらってきました。

 


「スリープマスター」が“眠り”を可視化!?


今回相談に乗ってくださるのは、コレド日本橋にある「日本橋西川」でスリープマスター/寝具リフォームコンサルタントを務める岡村一さん。

 

「まずはご自宅で眠りの計測をしていただきます」そう岡村さんに言われて渡されたのは、2つの機械。1つはボトムスに付けるコイン型の「活動量計」。もう1つはまくら元に置いて睡眠環境を計測する「寝室環境チェックセンサー」です。機械を見てびっくり! めちゃくちゃ小さくて軽い。

寝室環境チェックセンサー(左)と活動量計(右)の機器貸し出しは有料で、それぞれ1100円です。手のひらに収まるほど小さいので、日常生活の邪魔になりません。

「え、ほんとにこれで測れるの?」と半信半疑で、お風呂以外の時間は機械を装着。まずは1〜2週間ほど計測して、改めて「ねむりの相談所」に持っていくことになります。

そしてやってきた、眠りの相談当日。まずは日中の活動量、就寝中の姿勢などが計測できる「活動量計」のデータから、眠りの分析がスタートしました。

岡村さんがデータを取り込んでくれた“眠りの分析”結果画面。すでに残念そうな気配が漂っています……。

うわ、めちゃくちゃ詳細に計測されている!プライベートを覗かれるようで若干恥ずかしいです。活動量計でわかるのは、

・睡眠時間
・寝つき
・睡眠効率
・睡眠の質
・日中の活動度

の5つの項目の総合点で、眠りの5段階評価が出ます。ちなみに私はどの日も「全体のバランスがとれていません」という評価となりました。自覚ありです!

「睡眠のバランス」がとれていなかった理由


なぜ、あまりよくない結果になったのか? 理由は主に3つ。
1つ目は「日中の活動度が低い」こと。在宅になりPCの前にいるだけでほとんど動いていませんからね……。やはり良質な眠りのためには、日中しっかり活動することが大事だそうです。

そして2つ目は、「体の動きが多すぎる」こと。機械では、仰向け、右向き、左向き、うつ伏せの回数や割合、寝返りの回数が計測できます。私の場合、どの日も40〜50回寝返りしているという結果に。

ある日の「寝返り」内訳は、仰向け42%、うつ伏せ20%、横向き(右)33%、横向き(左)5%、で合計47回(!)も寝返りしていました。測定マークも物憂げな表情。

「睡眠時間は6~7時間ほど、寝返り回数は一晩で15〜20回程度の方が多いです。ですが、ヒオカさんの場合、ちょっと倍ぐらい動かれていますね。今まで見てきた方の中で、一番多いかもしれません。ここから予測されるのは、例えば、まくらの高さが合っていない、マットレスが柔らかすぎる、硬すぎるということですね」と岡村さん。

なんと、たくさんの方たちの悩み相談に乗ってきた眠りのプロに、まさかの「トップオブ寝返り回数」という不名誉な称号をいただくことに……。

岡村さんに「トップオブ寝返り回数」の指摘を受けて、なんか笑っちゃってる私。笑っている場合ではない。


無自覚だった「眠りのクセ」が大判明!


でも、自覚あります。なんなら布団に入った瞬間からゴソゴソして、右でもない左でもないって、寝返りしまくっていますから。腰痛や首の痛みが治らないのも、ひょっとして寝具があっていないから、かも?

そして3つ目は、「中途覚醒が多すぎる」こと。岡村さんはこう解説します。

「睡眠にはリズムがあって、眠りが浅い“レム睡眠”と、眠りが深い“ノンレム睡眠”を繰り返していきます。特に、“寝始めの3時間”でいかに深い睡眠が取れるかがポイント。寝始めの3時間は成長ホルモンが分泌されやすく、成長ホルモンは細胞を修復して疲労を回復してくれる働きをするからです。

ヒオカさんの場合、朝にかけて眠り浅くなっているのは自然なことですが、寝始めの3時間は“眠りが浅め”との測定結果で出ています。さらに特徴的なのは、朝5時〜6時の明け方1時間ほど、ゴソゴソ動かれている日が多い。お手洗いに起きたり、早起きした心当たりがあるならいいのですが、心当たりがない場合は“寝具との相性がよくない”可能性があります」

眠りにまつわる豊富な資料と一緒に、睡眠の質についてわかりやすく説明してくれる岡村さん。

うわぁ、記憶にございません……。よく夢を見るので眠りが浅い自覚はあったのですが、そんなに覚醒しているだなんて! ショック。寝ているときってもちろん記憶はないので、こうやって自分がどんな状態かわかるのはありがたいですね。

ちなみに、寝つきまでにかかった時間も測定結果で確認できます。岡村さんによると、「布団に入ってから眠りにつくまで、10分かからないぐらいが理想的。逆に早すぎても問題で、いつ眠りに落ちたのか記憶がない、いわゆる“寝落ち”が多い状態だと、慢性的な睡眠不足が疑われます」とのこと。

今回、私は「寝返りの多さ」と「中途覚醒」が問題だったため、寝具の見直しをすすめられましたが、結果によってアドバイスも変わってくるそうです。