令和の若者たちにも愛された「コーヒーパーラーヒルトップ」
そして現在。SNSを通じてホテル内にある「コーヒーパーラーヒルトップ」の「プリンアラモード」の写真をたくさん見かけるようになりました。ここ10年ほど続く“昭和レトロブーム”により、昭和を彩るデザートの1つである「プリンアラモード」を求めて、若い人たちがホテルを訪れるようになったと言います。
「コーヒーパーラーヒルトップ」は1980年にでき、「プリンアラモード」もそのときからあったメニュー。それを2019年、7か月の時間をかけてホテル全体の設備改修と一部空間のリニューアルを行った際に元来あったケーキやデザート類とともにブラッシュアップを行い、今の形になったのだそう。
ここ最近は、パフェの方が人気だったそうですが、休館のニュースが流れると「昔からあったプリンアラモードを食べたい」というお客様がほとんどで、洋食調理部ペストリー部門料理長である安﨑さんも「自分もパフェがいちばん人気だと思っていたのですが、定番である『プリンアラモード』あってこそのパフェ人気だったのだなと改めて感じました」とおっしゃっていました。
重厚なガラスのプレートに、繊細な果物の飾り切り。美しくも愛らしいプリンアラモードを求めて現在、パーラーは11時半のオープンですが、9時台から並んでいるお客様がいるほど。でももし機会があれば食べるのはもちろんなのですが、このパーラーの中で見る美しい「プリンアラモード」の姿も存分に堪能していただければと思います。
パーラー内には、ピンクのバラがあしらわれた照明があり、こちらも必見。昼間行けば外から差し込む光と、このバラの照明が織りなす淡くロマンティックな空間が楽しめますし、夜は夜で妖艶な姿を見せてくれます。
パーラー内にも池波正太郎が描いた絵が飾られています。池波氏は、ここの名物である12時間以上かけて抽出される水出しコーヒーが大好きでした。
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