「スタッフの今日のコーデ」の私服姿にファンの多いエディター・松井陽子さん。記事の中でも松井さんのスタイリングにもよく登場する、「もはや体の一部のよう」という最愛のファッションアイテムの魅力をお届けする連載企画です。
「デニムはほぼ501®︎」という松井さんの声が届き、今回は特別に昨年生誕150周年を迎えたリーバイス501®︎の特別イベントへ。その歴史、リーバイス501®︎にまつわる数々のストーリーをプレスの方に伺いました。
前回記事
リーバイス501のデニムは私とって「帰る場所」。永遠に色褪せないその魅力とは?【松井陽子さん】>>
「時代の真ん中にあるように」
リーバイス501®︎はリマスターされ続けている
まるで隠れ家のようなリーバイス®︎の特別なスペースで、プレスの方に、リジットの501®︎のお話をたっぷりと伺いました。若い頃に抱いていた、まっすぐな憧れ。私も似合う人になりたい、そんな想いで穿いていたデニムは、知れば知るほど「不朽の名作」だということを実感しました。
定番ではあるけれど、常に時代の中心にあるようにと、シルエットがその時代に合わせてアップデートされているというのも興味深いお話でした。確かに、私の手持ちの古着の501®︎も同じサイズでもいろいろあるのは、製造された年代が異なっているから。さらにレディースのものだとシルエットも違うので、さまざまな501®︎があるというのも面白いお話でした。
では、今の時代の501®︎はどんなふうになっているのでしょう。早速見せていただくことにしました。
501®︎‘90S ミディアムインディゴ WORN IN
‘90年代のモデルと現行モデルをミックスさせた’90S 501®︎。全体的にゆとりのあるシルエットで、深すぎず浅すぎないジャストな股上。ウエストの収まりが心地良く、フィット感も絶妙です。これはとっても穿きやすい!
私が穿いているのは、w26サイズ。1サイズ大き目を穿いてみました。ヒップから太ももにかけて女性らしいカーブを描きつつ、裾に向かってテーパードシルエット。王道のようで、ほんのり今っぽさのあるアウトラインだから、シンプルなトップスを合わせるだけでおしゃれに見えます。
フェード感が強すぎず、フロントとバックスタイルにうっすらとセンターラインも。こんなふうにパンプスと合わせてもバランスが良いので、Tシャツはもちろん、少しきれいめな装いにも合わせられます。古着はハードルが高いという方にもおすすめです。
ボトムスはウエスト位置もとっても重要で、個人的に腰位置はジャストなものが好きです。サイドシルエットも、やや太めでストンと落ちる直線がとてもきれい。余裕のあるシルエットは、歩いた時に脚の骨格がうっすらと浮き彫りになって華奢に見せてくれる気がします。
501®︎ ’81 ストライプデニム
「とても新鮮!」と思わず試着させていただいたのが、こちら。80年代のごくわずかな製造期間、織でストライプ模様を出していた珍しい501®︎があったそうです。個性的ではあるけれど主張もそこまで強くないのも気に入りました。
ウエストとヒップをしっかりと包み込むハイウエストで、裾にかけてすっきりと細くなるやや細身のテーパードシルエット。股上がしっかりと深いので、ウエストからヒップにかけての女性らしい丸みを帯びたシルエットが強調され、今どきの雰囲気に。
「時代のど真ん中のブルージーンズを提案できるように」と、リマスターされ、新たなるシルエットが常に研究されているそうです。確かにウェブサイトで501®︎をチェックすると、ずらりと現行品が並んでいます。こんなにもあるのだとびっくりしましたが、シグニチャーのストレートフィットをベースにそれぞれ特徴を持たせていて、見ているだけでもわくわく楽しくなります。プライスも抑えられているのも相当優秀です。
501®︎は時代を超えて、世界中の多くの人にとって自分を表現するアイテムであるということです。まるで共通言語のように。
これまで古着一辺倒でしたが、150年蓄積したナレッジに今を詰め込んだ現行品という新しい魅力にも触れることができました。
楽しみ方も、取り入れ方もいろいろ。着る人の日常に寄り添い……いや、もしかしたら人生にも寄り添っていると言えるのかもしれません。
私にとって、最高で永遠のバディと言い続けたい。リーバイス501®︎とはこれからも長く付き合っていきたい、改めてそう思いました。
松井陽子:エディター&ライターとして、雑誌やカタログなどで活躍中。湘南在住。家族は藍染師の夫と、20代2人、10歳の子と猫。mi-molletで月に2回アップされる「スタッフの今日のコーデ」も人気。Instagram:@yoko_matsui_0628
撮影/田中駿伍
モデル・構成・文/松井陽子
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