一日の稼ぎより、一時保育の料金が上回るジレンマ

——お互い大事な仕事の日が被ってしまうことはないんですか?

山﨑:あります。それで、夫が自分の仕事を別の日にしてもらうか断るって言い始めたことがあるんですよ。私は「別に一時保育に預ければいいじゃん」って言ったんですけど、私達の仕事って、リアルな話ですけど、大したお金をもらえない仕事もあるから、夫がその仕事に行くと、その時間保育園に預けるためにかかる金額より、稼げる額が正直少ない。だから夫は赤字なのにわざわざ預けなくてもいいと思ったと言うんです。夫の気持ちもめちゃくちゃわかるんですよね。それでも、できる限りそういうときは仕事を優先するようにしようっていう話はしました。その現場で一緒になった人に、今度またお願いしたいって仕事を振ってもらえるかもしれない。夫は事務所に入っていないので、私よりさらにそういう人付き合いも大事になってくる。だからそこは難しいですね。

一時保育の料金が一日の稼ぎを上回ることも、自由業カップルの子育てジレンマ「子どもはお母さんと一緒にいたいもの」と言われて【山崎ケイ・芸人の保活】_img0
 

山﨑:今は仕事を一旦すり合わせて、これは仮だから入るかわかんないんだよね、この仕事のために一時保育の予約はしとこうかとか、うちの親に預けるにも、母親も働いているからシフトがどうなってるとか本当にいろいろ考えないといけない。あと、私の仕事が先に入って、夫の仕事は直前に入ることも多いんです。だから私が知らないところで断ったりすることもあると思うので、夫に我慢させてる部分もあるのかなと思いますね。保育園に入れたら、心置きなくお互い仕事をいれられるようになるのになあと思います。ただ、これから子どもが熱を出したりして急に迎えに行かなきゃいけないことも出てくると思いますし、私は仕事で地方にいたりすることもあるので、家族や相方との連携がどこまでうまくできるのか、まだちょっと見えない。そこはこれからの課題ですね。

 
取材・文/ヒオカ
撮影/日下部真紀
 

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