日常で感じる「ちょっとした違和感」について井戸端会議していくこの連載。ウェブマガジン「ミモレ」とその読者コミュニティ〔ミモレ編集室〕に寄せられた皆さんのモヤモヤエピソードをご紹介していきます。

今日ご紹介するのは、孫育てにまつわるモヤモヤエピソードです。

 


「お母さん、あとはよろしく!」


エピソードをお寄せくださったのは、三人の孫がいるというヒロコさん(60歳・主婦)。
 


2年前に娘が授かり婚し、我が家の近所に引っ越してきました。「結婚には興味ない」とバリバリ働いていたキャリアウーマンだったので、妊娠・結婚の報告を聞いた時には本当にびっくり。本人たちにとっても想定外のことだったようです。

娘は「子どもを産んでもペースを落とさず働きたい」と妊娠中から言っていて、実際、産後1年も経たずに保育園に預けて仕事復帰。夫婦ともにキャリアに邁進しているタイプなので、人手が必要だと私たちを頼るようになりました。

夫は数年前に長年勤めた会社を退職し、現在は週3勤務のパートのような仕事をしています。そして私は専業主婦。娘の夫の実家は遠方なので、確かに私たちが娘夫婦を助けるのがベストなのでしょう。孫はかわいいですし、働き盛りの30代の大変さは想像ができるのでサポートしたいと思っているのですが、モヤモヤしているのが娘夫婦の態度。

「この日とこの日はマストでお迎えよろしく」「ご飯もよろしく」「クリーニング出しておいて」みたいな、(命令口調とは言わないまでも)「助けてもらって当たり前」と言わんばかりの連絡ばかり。平日はこちらに頼り切りなのに、週末に外出するときに「一緒に行こう」と声をかけてくれることはありません。大変なことはこちらにサポートを求めるけれど、楽しみは自分たちだけで……ということなのかなと寂しく感じます。

娘は昔から、短大卒で専業主婦の私を馬鹿にするような発言をよくしていました。でも結局、そんな私の手を借りて子育てしているんですよね。私のことは無料のベビーシッターくらいにしか思っていないのかな……。夫はすでに結構怒ってしまっていて、「そんなにあいつらの言うことを聞く必要はない」と言っています。このまま黙ってサポートを続けるのか、娘たちと話した方がいいのか悩んでいます。

 


親しき中にも礼儀あり

 

夫婦ともにバリバリ働く共働き家庭にとって、育児をサポートしてくれる人は多いに越したことはないんでしょうね。娘さん夫婦にとって近所に住んでいるヒロコさんは、一番頼りがいのある重要な存在なんだろうなと思いました。

それでも、「親しき中にも礼儀あり」。身内だからこそ、「距離感」に気を付けないとギスギスしてしまいます。ヒロコさんが「私は無料のベビーシッター扱いされてる?」と感じてしまうほど敬意に欠ける対応をしてしまっているというのは、娘さん夫婦は日々が大変なあまり、ヒロコさんに甘えてしまっているのかもしれません。

お孫さんの成長に従って必要なサポートの内容は変わるかもしれませんが、娘さん夫婦が今後もペースを落とさず働き続けるつもりなら、ヒロコさんの手助けはまだまだ必要でしょう。今後も気持ちよく協力していくためには、今のヒロコさんの思いを娘さん夫婦に気づいてもらいたいですよね。

 
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