—— 毎日ですか? お住まいの地域から、羽田空港や台場は決して近くはないと思いますが……。
当時の娘は長時間、家にとどまって過ごすのが困難で……。また、公園に連れて行っても遊具や砂場で遊ぶことができず、まばたきを3回すると見失ってしまうほどの多動だったので、水平でだだっ広い場所が迷子になる確率が低くなり、安心だったんです。
娘のように公園の遊具をうまく使えないお友達はほかにもいて、よその子に迷惑をかけないよう、早朝の5時台に連れて行って遊ばせているというママたちもいました。
—— そのころ、2つ違いの妹さんはどのように過ごしていたのですか?
同じ年の春、次女は近隣の認証保育所の1歳児クラスに受け入れてもらえました。姉妹それぞれ、発達の状況に応じて過ごせる育ちの場が見つかり、ほっとしました。
とはいえ、長女の睡眠障害で細切れ睡眠が続いていた私は、送迎の運転は眠くて仕方なく、目を見開いたまま意識が遠のくたびに、首をフルフル振ってハンドルを握りました。
—— 当時はまだ、妹さんの育児休暇でお仕事をお休みされていたんですよね。
はい。上の子の育休期間中に下の子を授かったので、上の子の産休、育休から継続してお休みしてました。子どもたちを育てていくためには、なんとしても仕事を続けなければと思っていましたが、どうすれば仕事に復帰できるのか見通しが立たず、とても苦しい状態でした。そんななか……
「お母さん、できることなら働き続けた方がいい。障がい児も受け入れている保育園を探してみて」
復職のため、上の子の保育園をどう探したらいいか相談に行った区役所の窓口の女性に、開口一番、背中を押されました。障がい児育児の大変さをよく知っている方だったのだろうと、今となっては思います。
保育園を申し込む際には、区役所の窓口の方や職場が親身に相談にのってくださり、娘でも楽しく過ごせそうなところを数ヵ所見学し、第10希望ぐらいまで書きました。
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