—— 療育に通われていた娘さんの保育園探しには、区役所の方のお力添えも大きかったんですね。そして、ようやく保育園が決まったんですか?
運よく、療育施設と同じ社会福祉法人が待機児童解消のため数年前に開設した認可保育園の、4歳児クラスからの入園が決まりました。
こちらの法人は、障がい児の施設も保育園も運営しており、保育士さんたちは異動でさまざまな経験を積んでいるため、娘を安心して預けることができました。
当時は待機児童が問題になり激戦でしたが、私が住んでいる区では、障がいが理由で親の就労が制限されていたり、兄弟姉妹が同時に入園を申し込んだりすると加点されました。
ところが、今でも、地域によっては、障がいがあると入園拒否にあうことも少なくないのです。
障がい児は短時間しか預からないという自治体もあります。医療的ケアの必要なお子さんはさらに狭き門で、看護師が常駐している保育園でないと申し込めませんし、看護師がお休みすると、子どももお休みせざるを得なくなると、当事者の親御さんから伺いました。
子を安心して預けられないと働きに出られません。離職を余儀なくされ、収入を断たれた家族の生活はどうなってしまうのでしょう。この問題については、いま会長を務めている「障がい児及び医療的ケア児を育てる親の会」の活動を通じて、社会に「見える化」し、行政や勤め先に継続して働きかけることが非常に重要だと考えています。
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