大沢たかお「不安に、いつまでも蓋をし続けることはできない」映画で“平和”を描くということ

年末年始には一人読書リレーをして17冊読みました

――映画と話題は変わりますが、大沢さんは役に合わせて体重を増減させたり、常に身体を鍛えておられる印象です。40〜50代になると自分の体型をキープすること、鍛えることがいかに大変かよくわかるのですが、どうされているのですか。

海江田の役では、映画「キングダム」の時の92キロから81キロまで、11キロ減らしました。運動だけでは痩せないので単純に食べないことでコントロールするのみです。逆に体重を重くして、筋肉をつけるときは１日２回、朝晩ジムで筋トレして、プロテインを飲み続けて、なるべく動かない。食べ続けて一切有酸素運動はやりません。ジムのトレーナーだけでなく、アスリートや栄養士などたくさんの人に相談して行きついたやり方ですね。

体重を減らすのも増やすのも40〜45日くらいで身体が危機感を感じてブレーキをかけるので、体重の変化が止まり、大抵の人はそこで諦めてしまう。そこで諦めずに、辛抱強く同じことをやり続けると身体が安心してがくっと体重が減ります。その繰り返し、のみです。

――いつもパーフェクトに見える大沢さんですがオフなどリラックスする場面では何をされていますか。現在ご自身がハマっていることはありますか。

普段たくさんの人に囲まれている仕事なので、オフのときは家で本を読んだり、映画やドラマを観るのが好きですね。本も映像もジャンルは色々、とめどなく読みますし、観ます。ジャンルはサスペンス、SFからドキュメンタリーなど様々、韓国、アメリカ、ヨーロッパなど色々な国のものです。日本のベストセラーの本はほぼ全部読んでいますよ。

年末年始には自分だけで読書リレーしてみたんです。全部で17冊読みましたね。僕にとって読書は、作家と自分との対話なんですよね。リアルの会話には相手がいて合わせる必要がありますが、家で読む本なら自分のリズムでその作家と付き合える。それがすごく好きです。

ーー読んだ中で、一番気に入った本の名前は？

具体的な作品名は誰にも言わないことにしていて……。本全体が良い場合もあるし、その中のたった一行が心に刺さったから好きというときもあって、それを誤解のないように伝えるのって難しいですよね。

――骨太な作品に多く出演されている大沢さんですが、今後やってみたい役柄や作品はありますか。

いつも、その時挑戦していることに集中するので、今後のことはわからないのですが、今はこの「沈黙の艦隊」連続ドラマ化の放映が成功することでこの続きを制作できたら、と思っています。原作のストーリーはまだまだ先がありますからね。