加藤タキさんの「凛として美しい人となり」がわかる対談が実現!

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テレビや雑誌などを見ていると、ファッションやヘアスタイル、表情、話しぶりで「いい年の取り方をしている」と直感的にわかる人と出会うことがありますが、その代表的な例が加藤タキさんではないでしょうか。

ちなみに、筆者が加藤さんを初めて拝見したのは1990年代。情報番組のコメンテーターとしてテレビ画面に映し出された加藤さんは、当時40代だったと思いますが、白髪を生かした美しいグレーヘアをなびかせ、明るい表情で的確なコメントを述べていたのを鮮烈に覚えています。女性にとって「若さ」が至上の価値とされていた当時のメディアにおいて、年相応の美しさがあることを世に知らしめた彼女にあこがれを抱いた人も少なくないでしょう。

 


それから数十年。当時と変わらず美しさと品位を保ち続ける加藤さんに魅了され続けている人は多いと思いますが、じつはシンガー・ソングライターのさだまさしさんもその一人なのだとか。さださんは、加藤さんを「タキ姐」と呼んで慕っているそうですが、そんな彼が「加藤タキという人の偉大なる才能と努力とその凄まじい仕事の数々を、そして見事なまでに淡々と飄々と、しかし凛として美しい人となりを、もっともっとたくさんの人に伝えたい」という思いを込めて作り上げたのが『さだまさしが聞きたかった、「人生の達人」タキ姐のすべて』という対談本です。

70代のお二人がさまざまなテーマで人生を語り合った本書から、今回は「エレガンス」「美しさ」に言及した部分をご紹介します!

加藤タキ(かとう たき) さん
1945年東京都出身。コーディネーター。父の加藤勘十、母のシヅエはともに翌46年、戦後初の総選挙で当選(母シヅエは女性初の国会議員の一人となる)。日本大学芸術学部造形科中退後、米国へ留学。米国報道誌勤務を経て、ショービジネスの世界へ。オードリー・ヘプバーン、ソフィア・ローレンをはじめ、海外トップスターのCM出演交渉や音楽祭など、国際間のコーディネーターの草分けとして活躍。現在は、テレビ、講演、各種委員、著述等、幅広く活動。また、104歳で天寿をまっとうした政治家・社会活動家の母・シヅエの精神を語り継ぐことを、使命の一つとしている。国際NGO AAR Japan[難民を助ける会]副会長など、ボランティア活動にも励む。67歳で「社交ダンス」を本格的に始め、さらに75歳から始めた「シャンソン&カンツォーネ」では青木FUKIに師事。共に、発表の場を重ね研鑽に努めている。

さだまさし さん
1952年長崎県出身。シンガー・ソングライター、小説家。73年フォークデュオ・グレープとしてデビュー。76年ソロ・シンガーとして活動を開始。『関白宣言」『北の国から』など数々のヒット曲を生み出す。ソロデビュー以来、通算4600回を超えるコンサートのかたわら、小説家としても『解夏』『風に立つライオン』などを発表。またNHK『今夜も生でさだまさし』のパーソナリティとしても人気を博している。2015年、一般財団法人(現公益財団法人)風に立つライオン基金を設立。様々な助成事業や顕彰事業、被災地支援事業を行っている。22年10月25日、デビュー50周年を迎え、現在アニバーサリー・ツアーを開催中。