「娘は机に座って教科書を開いたり、字を習ったりするような発達段階にありませんでしたが、愛育学園なら安心して過ごし、伸びるかもしれない。この学校なら、"初めて"が苦手な娘を体験に連れてきても大丈夫そうだと、確信しました」

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「障がい児及び医療的ケア児を育てる親の会」という団体をご存じでしょうか? この会では、障がい児や医療的ケア児を育てながら、働き続けたい親たちが、ゆるやかにつながり、支え合っています。
障がい児や、医療的ケア児を育てながら働こうとする親の前には、両立を続けるためのハードルが幾重にも立ちはだかっています。子どもや家族の暮らしを守るため、この団体は行政や勤め先への働きかけを続けています。ケアの必要な子を育てている親も働き続けることができるよう、育児・介護支援制度を子の年齢で区切らず、障がいや疾患の状態に応じて配慮してもらえるよう、社会を変えようとしているのです。
この会の会長であり、朝日新聞社に勤めながら、重度の知的障がいを伴う重い自閉症の16歳の娘さんを育てていらっしゃる工藤さほさんへのインタビュー、第8回です。


第7回はこちら>>>​​【障がい児を育てながら働く⑦】娘4歳で復職。しかし、すぐその後に立ちはだかる「小学校入学時」の壁...

 


—— 娘さんがまだ3歳のときに、区の教育相談に行ったんですよね

娘とその妹、2人分の産休と育休などを使い、しばらく会社を休んでいました。でも、どんな制度を使っても、休み続けられるのは娘が4歳の3月まで。4月から復職しなかった場合、会社を辞めなければなりませんでした。

仕事はなんとしても続けなければ……そう思い、4歳児クラスから入れる保育園を探すのと同時に、小学校も探していたんです。