見せかけではない本物の「エレガンス」とは?

加藤さんのことを常にエレガントだと感じていたさださんは、加藤さんが考える「エレガンス」について質問します。ただし、さださんは「品がいいだとか、綺麗だとか、小綺麗にしてるだとか、教養があるとか、そういうことだけではない何か」と、表面的なエレガンスではなく、その本質に迫る答えを期待している模様。二人で議論を交わす中、加藤さんは一つの確信を口にするのでした。

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タキ そうね、ひとつ言えるのは、心身ともに背筋が伸びているかどうかかな。背筋がシャンとしてる人。日本語だと「凛としている」という言葉かな。それだけで優雅に見える。どんなに綺麗な方でも、ダラッとしていたら美しくない。それで、身体のほうの「背筋を伸ばす」ときのポイントなんだけれど、頭のてっぺんから釣り糸で吊られてる感じをイメージする。これはバレエをはじめとする舞踊の基本なんだけどね。

 


まさし それはいつ頃から意識しているの?

タキ 小学1年生から中学3年生まで日本舞踊を学んでいたから、そうした場では意識していたけれど、日常生活で意識するようになったのは、やはり仕事を始めてから。別に家でテレビを観ているときに背筋を伸ばして観ているわけではないけれど、外に出て、人前に出たとき、歩いてるとき、駅のホームで電車の到着を待っているとき、こういうところでは意識しているわね。地下鉄とかに乗っているときも、窓に自分の姿が映って「あっ、まずい」と思うときもあるわね。

まさし やはり、格好から入るのは大事かもしれない。僕は、何でも格好から入るタイプだからね。スキーもテニスもゴルフも。

タキ ウェアから入るの?(笑)

まさし ウェアとか道具から入っちゃうタイプなの。でも見た目というのは大事だね。だけどね、高い豪華な服を着ていて、高級なものを召し上がっていて、すごいお金もあって、すごい綺麗にしておられるけど、全然エレガントじゃない人だっていっぱいいるよ。

タキ たしかに。

まさし そんな人のほうが多いよ、むしろ。でも本人はエレガントだと思ってらっしゃるのね。

タキ やっぱり本質的な生きる姿勢かな?

まさし そうか、本質的な姿勢はごまかせないものね。そして見せかけの人のほうが攻撃的だよね。自分を見破られないように(笑)。

タキ ガードもバッチリ。