—— 状況をよく理解してくださる上司だったのですね。
私が復職したころ、４歳になった娘にようやく診断がつきました。
"知的な遅れを伴う自閉症"。
覚悟はしていましたが、厳しい現実を受けいれることに苦しみました。気を抜くと、目から涙がこぼれてしまいます。所属長に報告したときは、「今はお嬢さんに負荷をかけない方がいいね。あなたも帰る時間を守って。徐々にたくましくなっていくから」と助言してくださいました。
まるで療育の先生とお話しているような気持ちになり、びっくりしました。奥さまは絵本作家をされており、所属長からいただいた絵本は娘たちのお気に入りになりました。
—— 仕事に復帰したばかりのころは、親子ともども、新しい環境に慣れるのにさぞかし大変だったのではとお察しします。
出社前は朝食の準備に布団の片付けにゴミ出しなど、家事でてんてこ舞いです。
新聞記者の夫は、生活が不規則で、深夜帰宅もあれば早朝出勤もあります。深夜帰宅ですと朝は寝ていますし、早朝出勤の場合に手伝ってもらおうとしても、その頻度が不規則すぎて娘が不安定になってしまいます。
そのような理由から、夫には朝の子どもの世話を多くは頼めませんでした。
雪が降ったりすると、それはもう大変でした。
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