「睡蓮に浮かぶ 小さなスターター」。レストラン シャンボールにて、ランチコース「デジュネ」「エレガンス」の一品として提供。4月7日(日)まで。

大阪中之島美術館で開催中の「モネ 連作の情景」(〜5月6日まで)。人気の展覧会とコラボしたもうひとつの“100%モネの世界”が、美術館から徒歩約10分のリーガロイヤルホテルで楽しめます。

キュレイター、アートライターの林綾野さんの著書『モネ 庭とレシピ』のレシピをもとに、リーガロイヤルホテルのシェフがアレンジしたメニューも登場します。

 


タラのブイヤベースはセザンヌ風?


お気に入りの料理をレシピノートにまとめていたモネ。その6冊のノートからジヴェルニーの食卓を再現したのが『モネ 庭とレシピ』です。その中のひとつ、「タラのブイヤベース」には“セザンヌ風”というサブタイトルがついています。

南仏・エクサンプロヴァンスに暮らすセザンヌを、モネはルノワールと一緒に訪ねていました。「たびたび、南仏へ制作旅行にも出かけていたモネが、その際このレシピに出会ったのでは?」と林さんは想像しています。

「鱈のブイヤベース風 ~モネ×セザンヌ×THE RAY~」。THE RAYにて、ランチメニュー「ポルテ」の一品として提供。4月2日(火)~6月3日(月)まで。

ブイヤベースに「ねぎ」を入れることは、通常はないそうですが、モネのレシピには入っています。今回のメニューではそのレシピを生かして、焼き目をつけて香ばしくなったねぎが加えられています。

絶妙な火加減で仕上げられたタラやエビ、そしてねぎが美しく盛られているところに別添えのスープをかけていただくと、ひと口の中にいろいろな香りや味が混じりあいます。パレットの上で絵の具を混ぜ合わせ、キャンバスの上で色と色を響き合わせていたモネ。重層的な味わいは、そんなモネの絵へのこだわりにも通じます。


やさしく膨らむチーズのスフレ


「うまくふくらむまでオーブンを決して開けないように」。そんなモネの注意書きが残っているのがチーズスフレ。温かなオードブルとして、ひとり分ずつ小さなココットで供されたり、大きめのココットにたっぷり作って取り分けることもあります。

「チーズのスフレ クロード・モネへのオマージュ」。レストラン シャンボールにて、ランチコース「デジュネ」「エレガンス」の一品として提供。4月9日(火)~5月6日(月・休)まで。

今回はモネのレシピをもとに、濃厚な味わいを軽い食感で味わえるようチーズエスプーマクリームでアレンジが加えられています。「濃厚なので、お酒とゆっくり一緒に味わうのがよさそうです」と、実際にいただいた林さんの感想です。


光差し込む母と子の食卓


今回の「モネ 連作の情景」大阪展で展示されている、モネの「昼食」。1868-69年の制作で、タテ231センチという大作です。モネの初期代表作で、今回の展覧会が初めての来日となりました。

《昼食》 1868-69年 油彩、カンヴァス 231.5×151.5cmシュテーデル美術館  © Städel Museum, Frankfurt am Main

明るい日差しが差し込む部屋で、スプーンを持つ子供はモネの長男ジャン。それを隣で見守る母親。そして手前の新聞の置かれた席が父親、つまりモネ用でしょう。卓上にはワインやパン、サラダや果物が並んでいます。モネが見て味わい、絵にも残した食卓を、今回のコラボメニューで追体験してみてはいかがでしょうか。


展覧会は5月6日まで


リーガロイヤルホテル(大阪)の「モネ 連作の情景」展コラボメニューは、それぞれ提供されるレストラン・提供期間が異なります。「レストラン シャンボール」「THE RAY」をはじめ、「オールデイダイニング リモネ」「メインラウンジ」「リーチバー」「セラーバー」でもモネの世界が楽しめます。

「~睡蓮~ 甘海老と帆立のタルタル ラビオリ仕立て 水の庭をイメージして」。THE RAYにて、ランチメニュー「ポルテ」の一品として提供。4月1日(月)まで。
オリジナルカクテル「モネ 連作の情景」2種。いずれも「セラーバー」にて提供。5月6日(月・休)まで。

「モネ 連作の情景」レストランフェアの詳細は、公式サイトから確認・予約できます。問い合わせは、リーガロイヤルホテル(大阪)(06-6448-1121)まで。


展覧会情報)
「モネ 連作の情景」

東京で30万人を動員した展覧会が大阪へ! 国内外40館以上のモネ作品を厳選、モネの絵だけで構成する100%モネの世界から、革新的表現「連作」を生み出した過程に迫る。

会期:2024年2月10日(土)~5月6日(月・休)
会場:大阪中之島美術館(大阪市北区中之島4-3-1)
開館時間:10:00~18:00(最終入場は17:30まで)休館日:月曜日(2月12日、4月1日、15日、22日、29日、5月6日は開館)

 

<書籍紹介>
『モネ 庭とレシピ』

林綾野・著 講談社・刊 1760円(税込み)


画家の食や暮らしを紹介する本で話題の著者による大好評シリーズ。こだわりの巨匠の庭をめぐり、お気に入り料理を再現。「食卓」「睡蓮の池」など絵画作品も19点収録。
 


構成/からだとこころ編集チーム