更年期がいつ始まったかは、閉経しないと正確にはわかりません。閉経とは、月経が完全になくなった状態をさします。1年間、無月経の状態が続けば、閉経です。
ただ、閉経の年齢には個人差があり、40歳前半で閉経する人もいれば50代半ばまで月経が続く人もいます。40代に入ったら「いつ更年期に入ってもおかしくない」という意識を持ち、更年期のサインを見逃さないように準備をしましょう。
最もわかりやすいサインは、なんといっても月経です。月経周期が不規則になったり、経血量が極端に減ったり、反対にふえたりと、あらわれ方はさまざま。忙しい毎日のなかでは、「そういえば前回の生理、いつだったっけ?」と曖昧になってしまうことも多いもの。手帳に日付をメモしたり、月経管理アプリを活用したりして、記録をしておきましょう。目立った更年期症状がない場合も、体の変化に気づきやすくなります。
また、基礎体温をつけると、女性ホルモンが分泌されているかをセルフチェックすることができます。基礎体温とは、朝起きる前の安静な状態で舌下で測った体温のこと。小数点第2位まで測定できる専用の婦人体温計を使って、毎朝、同じ時間帯に測定してグラフにします。女性ホルモンが正常に分泌されていれば、基礎体温は低温期と高温期の2相を描きます。低温期はエストロゲンがメインに働く月経~卵胞期と重なります。そして排卵するとプロゲステロンがメインに働く黄体期に入って、体温が上昇します。
この体温の移行が確認できれば、女性ホルモンが分泌され、排卵が起きている、ということです。ところが女性ホルモンの分泌が乱れると、グラフがガタガタしたりフラットになったりして、低温期と高温期の境目がわかりにくくなります。体温計と連動させて、自動でグラフ化できる基礎体温アプリなどを活用すれば、測定もそれほど手間ではありません。自分の体の状態を知るために、基礎体温をつけてみるのもよいでしょう。
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