「災害レジリエンス(回復力)」に「在宅避難」、「フェーズフリー」に「ローリングストック」……。


気候変動もあり、災害が起こる頻度が増えたように思う近年。防災のトレンドは進化しています。

もちろん新しい言葉や概念を知っているに越したことはありませんが、カンペキに理解する必要はありません。

それよりも、まず大事なのは、自分と家族の命。

いつ災害が来ても対応できるように、日常生活の中に防災に使えるものを取り入れ、災害が来ても在宅避難できるように準備し、被災してもなるべく早く日常に戻れるように準備をしておくことを目指しましょう。

そこでロフトの売れ筋&いち押し防災グッズを教えてもらいました。

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写真は渋谷ロフト。最新防災グッズがずらり!

以前の記事、「災害時、在宅避難できる家には条件がある!?プロが解説、簡易トイレや食料備蓄の方法」で、旭化成ホームズ くらしノベーション研究所の山田恭司さんが教えてくれたように、在宅避難のために必要な3大要素は「①食料と水」「②エネルギー」「③トイレ」。

各店舗で防災グッズを通年展開しているロフトの売れ筋商品も、これらのジャンルが圧倒的に売れているようです。
 

 

おなじみのお菓子が上位に続々ランクイン! その理由は?


非常食はかさばるし、たくさんのスペースをとる割に見た目がイマイチおしゃれじゃない……。わかってはいるんです。そんなことより、命が優先であることは。

でも、わが家の秘蔵品になっている食糧たちをみるにつけ、どうせならもう少し洗練したいと思ってしまうのです。

ところが、今回渋谷ロフトの店頭をみてびっくり。防災グッズなのに、なんか売り場がオシャレ!

渋谷ロフトでは以前は生活用品フロアで防災グッズを展開していましたが、コロナ禍からアウトドアコーナーに移動したそう。

「2019年に銀座ロフトで『アウトドア×防災』のコラボ企画を実施した時は、まだまだ先進的な発想で、トライアル的な位置付けでした。それがコロナ禍を経て、今では防災グッズ自体がアウトドア寄りのパッケージや仕様になったり、見た目も中身も進化しています」というのはロフト商品本部生活雑貨部バイヤーで防災を担当している市川伸幸さん。

ローリングストックできることは、もはや当たり前。さらに、クオリティが格段に上がり、商品そのものが洗練されてきているようです。

「ごはんは白米のものよりも、味がしっかりついている炊き込みごはんが人気です。それだけで栄養が摂れることも選ばれる理由でしょう。例えば、一番人気の尾西食品の非常食シリーズは、もちろんそのまま食べられますが、レンジで温めるともっとおいしい。普段に食べられることも意識されています」(市川さん)

確かに。これならおうちでの一人ランチや、ちょっとした夜食など、ローリングストックしながら、日常の”非常食”にもなります。

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五目ごはん豚汁煮込みハンバーグが特に人気だそう。どれも、災害ではない時の”非常食”になりそうなクオリティ。

そのほか、普段食べ慣れているものが人気のようで、吉野家の牛丼CoCo壱のカレーが売れ筋なんだそう。

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吉野家の牛丼は、なんとこの缶詰の中にご飯も入っているというからびっくり。お米は高機能玄米「金のいぶき」を使用していて、栄養価&食べ応えも◎。お値段は756円と高めですが、ギフトなどに喜ばれているんだとか!

そして、お話を聞いてさらにびっくりしたのが、非常食の売り上げ上位がおかしだということ。

「疲れた時ほど、甘いものが食べたくなるもの。しかも、ごはんは避難所でも比較的すぐ届けられますが、おかしなどの嗜好品はなかなか手に入りません。災害時のそういった情報が広く知られるようになったことで、おかしをご自身で備蓄する人が増えたのでは」(市川さん)

ちなみに、全防災グッズの中でダントツ1位、2位は井村屋「えいようかん」「チョコえいようかん」。そう、「ようかん」です。

「疲れていても栄養が摂れる、年齢も問わない、水がなくても食べやすい」(市川さん)などが人気の理由。しかも、井村屋と聞くとなんとなく親近感も湧いてきます。

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「えいようかん」は5年の長期保存が可能で、1箱5本入り648円。1本で171kcal摂取できる優れもの。

そのほか、人気の非常食用のおかしもお馴染みのものがたくさんあって驚きました。

たべっこどうぶつやビスコにミレー、パインアメにカラムーチョ、湖池屋ピュアポテト……。わが家のおかしボックスにあるものがずらり。

普段食べ慣れているものが缶詰めになり、3〜5年保存可能、かつ、場所も取らない。夢のようです。

スーパーで買うより割高なので、ローリングストックで気安く食べることは少し躊躇しますが、それでも「賞味期限が過ぎて破棄」なんて可能性がほぼゼロになりそうなラインナップは、感動すら覚えます。

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渋谷ロフトの「おかしの保存食」コーナー。見慣れたおかしがずらり