今はSNSでだれでも情報を発信できる時代。あなたが知りたかった情報は、誰かがもうネットの海で発信しているかも。本特集は、ミモレ編集部から「新たな視点を得ることができる」「癒しになる」「知らない世界のリアルがわかる」情報をSNSで発信し、密かにバズっている人=「バズり人(びと)」さんのSNSアカウントをご紹介します。

今回インタビューしたのは、Instagramでチラチラ白髪からグレイヘアへの移行まで、自然で美しい白髪染めのテクニックを投稿されている美容師の西川まゆさんにインタビューしました。お客様の白髪率や生え方によってパーソナルなヘアカラーの提案をしている西川さんの投稿をみていると、これまでの白髪染めのイメージが変わります。

 


白髪染めはカラーやハイライトで「つなぐ」と、伸びても境目がくっきり出ない


――白髪が出始めてきた方からよく聞くお悩みで、ヘアカラーが1ヵ月もたないチラチラ白髪はどうするのがいいのでしょうか。

西川さん:やり方は色々あるんですけれど、極端な話をすると、根本を染めても白髪が伸びてくるので、カラーをしている部分とそうでない部分の境は絶対出てしまうんですよね。完全に、3ヵ月はカラーリングをしないでいたいという方は、 白髪を残した状態でカラーリングをするっていうのがまず1つです。

明るく染めても伸びた際に白髪の境が出る
白髪の境が出ないように白髪をあえて残す染め方

チラチラ白髪の方で1ヵ月で根本の白いのが気になるという方は、まだ黒い髪の割合が多いので、 黒い髪を思いっきり明るくしてしまうとプリンになりやすくなるんです。なので、黒い髪から白髪へ、ナチュラルにグラデーションをつけるように見せる「淡染め」をするのが良いです。
 

 


―― 「淡染め」とは具体的にはどういったものなのでしょうか。

西川さん:白髪の部分を黒や茶色ではっきり染めてしまうのではなく、ピンクやベージュなどの淡い色をほんのりと入れて黒い髪の部分とうまく「つなぐ」染め方です。カラーでつなぐパターンと、ハイライトを入れるパターンがあるんですが、白髪の割合より、黒髪の割合の方が多いので白髪にベージュのカラーを入れて白髪をつないでいます。白髪にもちょっと色は入っているけれど、くっきりと染めていない状態です。
このように白髪を染める(淡染め)と白髪がハイライトのように見えます!

カラーで黒い髪の部分と明るくつなぐ

根元にほんのりと色を入れて、 透明感を残して染めるのがポイントです。どんなカラーでも白髪を染めると、後日染まっていない白髪が生えてくるので境目は必ず出てしまいます。
上の写真はブリーチはせずに、白髪を活かして染めているため透明感を出すことが可能です。


また、まだ黒い髪も多いお客様なので根本は明るくしすぎない方が、根元が伸びてきた時にプリン状態にならず気になりにくい染め方です。

――白髪とまだ黒い髪の部分の境目をなるべくくっきりさせず、ぼかして見せるようなカラーリングをすると良いということですね。

 


今の白髪染めはほぼファッションカラーと同じような色で染められる


――白髪率が低いのでグレイヘアはまだちょっと早いかな、という方が暗めの色にしたいという場合には、どうしたら良いのでしょうか。

西川さん:先ほどのような白髪をカラーでつなぐ染め方か、ハイライトを細く、暗めに入れるのをおすすめします。

ぱっと見はかなり暗めだけどハイライトが入っている

これはハイライトをかなり細めに入れて、スタートを暗めに染めている状態です。そうすると、初めはハイライトがわかりにくいけれど、 色が落ちてきても太い筋の金髪にならないのでおすすめです。初めから、はっきりわかる太いハイライトを入れてしまうと、色が抜けてくるとかなり金髪っぽくなってきてしまうので。

最初からハイライトがはっきりわかる状態だと褪色で明るくなりすぎてしまう

白髪率が低めの方であまり髪色を明るくせずにハイライトを入れたい方は、スタートをなるべく暗くしてください。

太めのはっきり分かる状態のハイライト
白髪ぼかし用のかなり細いハイライト

注意してほしいのは黒や茶色でしっかり白髪を染めないことです。伸びてきた髪と、茶髪のコントラストが強くなり、プリン状態がすごく目立ってしまうんです。

 

――白髪が目立つようになってきたミドル世代は、どんなヘアカラーを選ぶと良いのでしょうか。

西川さん:白髪ぼかし=白髪率に合わせるカラーなので、白髪率の高い方は少し明るめになってきます。派手すぎず、色落ちも金髪になりすぎないベージュカラーは特に人気です。


白髪率が低い方で全体を明るくしたくないという方は、アッシュ系がいいかもしれませんね。 赤みが好きな方とかはピンク系とかでも大丈夫だと思います。

チラチラ白髪の人はブルーブラックなどで染めることもあるんですよ。 とにかく茶髪っぽいブラウン系で染めないのが大事です。

―― そうなんですね。茶色が無難かなと思いがちですが⋯⋯。

西川さん:そうですよね。でも、染めるカラーにブルーやピンク、ベージュとかが入っていると、その色が白髪に乗ってくるんですよ。で、そうすると淡染め、明るく染めている状態です。白髪のきらついた感じを残しながら染めるといえばいいでしょうか。そうすると、透明感がすごく出るので、伸びてきた髪と自然につながって境目が出にくいんです。