今はSNSでだれでも情報を発信できる時代。あなたが知りたかった情報は、誰かがもうネットの海で発信しているかも。本特集は、ミモレ編集部から「新たな視点を得ることができる」「癒しになる」「知らない世界のリアルがわかる」情報をSNSで発信し、密かにバズっている人=「バズり人(びと)」さんのSNSアカウントをご紹介します。

今回インタビューしたのは、X(旧Twitter)で大河ドラマ『光る君へ』の感想ファンアートを描いている「諏岸」さん。『光る君へ』の感想ファンアートは「#光る君絵」に多く投稿されていますが、中でも諏岸さんはバイプレイヤー的存在のイケおじたちを描いていることで注目しました。

 


『光る君へ』の第一話は、あの人物から始まった

――大河の感想絵はいつから描いてらっしゃるのでしょうか。

諏岸さん:2016年の大河ドラマ『真田丸』からしっかり描くようになりました。ただ毎年、毎回ずっと描いているわけではなく、自分のツボにはまった時に描いているような感じなので。『真田丸』以降は、『麒麟が来る』でもものすごく描いて、また今回の『光る君へ』でもものすごく描いています。やはり、イケおじキャラが多い作品だと描く量が多くなりますね。

――『光る君へ』の感想絵を描いているのはいつなのでしょうか。
また、一枚の絵につき、だいたいどれくらいの時間をかけて描き上げているのでしょうか。

諏岸さん:見終わって、自分の中で「あのシーンを描きたいな」と、勝手に感想が湧き上がってきて描いちゃいます。
ものによりますけども、キャラ単体だったら1、2時間で終わりますが、細かく書き込みたくなっちゃうと、3、4時間ぐらいかかることもありますね。


――感想絵を描きたくなるポイントというのはありますか。

諏岸さん:とりあえず、イケおじを見かけたら本能的に描きたくなってしまいます。私はとにかく、"はるあきら"(ユースケサンタマリアさん演じる安倍晴明)が好きなので、彼が出てくるだけで筆が荒ぶってしまうのですが⋯⋯。今まで色んな作品で観てきた平安ファンタジーな安倍晴明とはイメージが全く違うので、独特な存在感やビジュアルに惹かれて、一挙一動すべて描きたくなってしまいます。『光る君へ』の安倍晴明は、時には権力にもおもねる俗物ではありますが、陰陽師としての信念を持って政治の世界を飄々と渡り歩く、見た目だけでなく生き様もイケてるイケおじだと思います。

それ以外だと、すごい感動したり、印象的なシーンですね。たとえば序盤だと直秀が亡くなった時には、わーっと感情が込み上げてきて描いていました。衝撃のストーリー展開のあまり、絵に気持ちをぶつけて発散させたくなる時があります。一方で、イラストはコミュニケーションツールでもあるので、この衝撃や感動をSNSで色んな方と共有したいという想いもあります。

 

 

―― 本作でのはるあきらは、あくまでサブキャラだと思うのですが、第一話は彼のシーンから始まりましたからね。

諏岸さん:紫式部の話なのにあの冒頭はびっくりしましたね。いきなりこんな大事なところで出てきちゃうんだ、って。


――そんなイケおじが大好きな諏岸さんが選ぶ『光る君へ』のイケおじベスト3を教えてください!

諏岸さん:⋯⋯3人に絞れないので、5人でもいいですか?

――はい!(笑)

諏岸さん:

まずはやっぱり、はるあきら(安倍晴明)です。あとは道長のお父さん・兼家。この二人の腹芸のやりとりが面白すぎて描いてしまいます。

あとは、倫子さまのお父さん・雅信もいいんですよね。益岡徹さんのオーバーな喜怒哀楽の表現が本当に可愛らしくて、困らせるほど動きがゆらゆらと激しくなっていく様子が最高です。貴重なイケおじ癒し枠です。

 


そして、岸谷五朗さん演じるまひろのお父さん・為時も、実直で苦労している不器用なところがいいです。派手な世界で目立たないですけど、ああいう人は素敵ですよ⋯⋯と思います。

佐々木蔵之介さんの宣孝もいいですね。まひろとはどんなふうに結婚していくのか。最終的にみんなから「お前がまひろと結婚しちゃえよ」って言われちゃうんですかね。もしくは、「俺がまひろと結婚することにするか」となるんでしょうか。 最初は、主人公二人のライバル的ポジションでしたが、今は早くまひろを助けてあげて! って思うようになりました。毎週大変ですからね、まひろ。主人公だけど、笑顔を最近見ていませんね⋯⋯。