交互にやってくる「深掘りする時期」と「幅を広げる時期」

「無計画」「非効率」を受け容れるほどうまくいく! 変化多き時代の「私らしいキャリア」の歩き方【高橋俊介×川良咲子】_img0
写真:Shutterstock

高橋:キャリアや人生には、必ず「深掘りする時期」と「幅を広げる時期」があり、そのどちらも大切です。ずっと深堀りだけしていたら、何か変化が起きた時にポキッと折れかねない。一方、ただ幅を広げるだけだと、何の役にも立たないジェネラリストなってしまう。両輪があってこそ、幸せなキャリアを形成していけます。

それぞれの時期の長さや順番は人により異なりますが、「深掘りする時期」と「幅を広げる時期」は、必ず交互にやってきます。順番や長さは、自分で主体的に決めるしかないのです。


——自分に当てはめてみると、二級建築士資格を取得するために専門学校に通った3年間は「深掘りする時期」だったのだと思います。そうすると、これからは「幅を広げる時期」なのかもしれません。建築以外のいろいろなことに挑戦したい、いろいろな人に会いたいと思っていたところなのですが、それで良いのですね。ワクワクしてきます!
 

 


“小さな実験”を積み重ねることが近道

川良:『ミドルエイジ女性白書』では、先ほど申し上げたように好奇心や学び直しの意欲にあふれたミドルエイジ女性の実態が浮かび上がりました。さらに、自分軸を持った、柔軟で寛容な女性になりたいという気持ちも窺えました。

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好奇心がありつつ、自分を俯瞰して見られる女性たちが多いことは、素晴らしいことだと思うんです。ミモレ読者の方々は、仕事や家庭でキャリアと経験を積みつつ、それとはまったく違う分野……たとえば文章やイラスト、デザインなど、さまざまな才能を持った方がいらっしゃって驚かされます。ミモレは、そうした方々の「小さな一歩」を後押ししたいと常に考えています。

高橋: 大きなキャリアチェンジのために、はじめから大きなチャレンジをする必要はありません。小さな“実験”を重ねていけばいいのです。興味を持った分野を少し学んでみたり、ボランティアをしてみたり。少しずつ活動の範囲を広げて、人脈を作るのも良いでしょう。

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まさに、小さな一歩から始まります。合わないと思ったら、方向転換すればいい。“トライ&エラー”を重ねて模索することで、自分らしいキャリアの形成に近づいていくのです。


後編は4月21日公開予定です。


撮影/小野さやか
取材・文/吉澤穂波
構成/金澤英恵
 

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