アクションシーン、意外とみんな力技


土屋太鳳の強靭なフィジカルについては先ほども触れましたが、今作は演者の身体を張ったアクションも大きな見どころです。クライマックスのひとつ、女性の輪花、線の細い吐夢、ガタイはいいけどエンジニアでインドアなイメージの影山が対決するシーンでは、全員力強くて驚いた人もいるのではないでしょうか。

まず影山。先ほども書いたようにブチギレた時の何の理性もなさそうな感じが怖すぎる。包丁をふすまにぶっ刺しまくるシーンは恐怖でしかありません。でもこれ、土屋太鳳さんの発案らしいです。包丁の持ち方が「殺りにきてる」んですよね。ドアから腕だけ出して包丁振り下ろしまくってるの、モグラ叩きじゃないんだから……と思うし怖いけど全然当たらないのが不思議です。

そして吐夢。非力そうなのに影山が迫り来るドアを、彼の腕が挟まってるのにガンガン閉めまくるシーンには「力強い……」と変な感動を覚えました。

さらに輪花です。影山をあるものでダウンさせた後、馬乗りになってぶん殴る様子には「この時点でこの力が残ってるのすごい」「いちばん武闘派じゃん」と思いました。
 

 


気になったら観てほしい、凄まじい土屋太鳳出演作品
 

冒頭で「全力で真っすぐ、感じも良い」みたいな役が多いと言いましたが、凄まじい役も結構やっているので『マッチング』の彼女が気になった人に観てほしいほかの作品もご紹介しておきます。

漫画原作の映画『累』は芳根京子とのW主人公で、外見が醜い女性と美人の中身が入れ替わるお話なのですが、2人とも美人だし何なら顔の系統似てない? と観る前は納得がいっていなかったのです。が、観たらすごかったです。2人の演技力に度肝を抜かれますし、パフォーマンスという点でも土屋太鳳にしかできなかった役だなと納得しました。

映画『哀愁しんでれら』もやばいです。土屋太鳳演じる小春は、序盤は冒頭で言ったようななじみのあるキャラクターですが、結婚を機にどんどん壊れていく様子に背筋が凍ります。この作品は田中圭もやばいのでぜひ観ていただきたいです。