北澤 はい、ホワンホワンだけです。8歳……いや9歳で亡くなったのかな。
中田 9歳、それは若かったですね
北澤 突然糖尿病って言われて、そのまま病院で亡くなってしまって、切なかったですね。そうだこれ、ちょうど先日私の誕生日だったんですけど、妻がタイル作家さんの友達に頼んで、ホワンホワンのブローチをプレゼントしてくれたんです。
中田 うわぁ可愛い。これは素敵なお誕生日プレゼントですね! それにしてもなんで、ホワンホワンという名前だったんですか?
北澤 パンダ柄だと思ったので、日本に来たホアンホアンってパンダにちなんで。
中田 いましたね! ランラン、カンカン、ホアンホアン! ミモレ世代はきっとご存じなはず。だから私の名刺も、パンダ柄をお選びになったんですね!
※中田ぷうさんは、色もデザインも全然異なる名刺を3種類用意されています。今回その中から北澤さんが選んだのはパンダのイラストの名刺でした。
中田 そうだ私、北澤さんにお見せしようと思って、お菓子缶をいくつか持ってきたんです。
北澤 懐かしい! この紺白のって、「ヨックモック」ですよね。このキャンディ缶は「チャームス」っていうんですか? めちゃくちゃ可愛いですね。
中田 あえて古めのを持ってきました。きっと同年代じゃないかなと思いまして(笑)。「チャームス」はアメリカの会社で、日本に入ってきたのは70年代ごろじゃないかな? 今も「成城石井」さんとかに売ってるんですけれど、袋タイプだけになってしまって。缶の製造はやめちゃったんですよね。
北澤 おしゃれですね、黒いほうもすごい色鮮やかだし。
中田 この黒いのは、私がお菓子缶を集めるきっかけになった缶なんです。1970年代半ば、私が3歳の頃に祖父が買ってくれて。「え〜! こんなにおしゃれなものが世界にはあるんだ!」と思って、打ち震えて以来、狂ってしまい……(笑)。
北澤 3歳、そんなにちっちゃい頃から! この「ヨックモック」も昔はよく見ましたが、今改めて見るとすごいデザインですね。それにこの「セサミストリート」もめちゃくちゃ可愛い。
中田 このレトロな色合い、いいですよね。
北澤 アナログじゃないと出せない感じですね。中田さんの缶コレクションはどれぐらいあるんですか?
中田 多分 2000缶ぐらいあります。
北澤 2000缶! その中の厳選された5つなんですね。どれがどこにしまってあるかとかわかっているんですか?
中田 だんだんわかんなくなってきました(笑)。季節のものは飾って、それ以外はカテゴリー別に小さい缶、蝶つがい缶とかでざっくり分けてダンボール箱に入れてます。娘にも夫にも、もう勘弁してって言われてます……缶だけに(笑)。北澤さんはお菓子のお仕事をされているくらいですし、甘い物はお好きなんですか?
北澤 実は和菓子の方が好きなんです。アメリカに行ってずっと食べられなかったせいもあって、飢えているのかもしれないですね。
中田 和菓子のお仕事はされていないんですか?
北澤 やっていないので、いつかやってみたいですね。
中田 また素敵な世界が広がりそうですよね。まだ和菓子業界の方が気づいていないのかも。ここで「和菓子の仕事とかしてみたいです」ってお伝えしたら、きっとお仕事くるんじゃないかな。
北澤 和菓子のお仕事お待ちしています!
【東京にて、北澤平祐さんの原画展が開催されます!】
6月27日〜7月15日 ニジノ絵本屋(東京都目黒区平町)にて、北澤平祐さんの原画展が開催されます。最寄り駅は東急東横線の都立大学駅、ぜひ足をお運びください。
撮影/山下由香利
構成・文/立原由華里
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