生理の勘違い④——「しんどいのは1日、2日」でしょ?!

「青い血が出る」「処女は生理が来ない」...思わず仰天の「生理の勘違い」。産婦人科医が正しい知識を解説!_img0
 

生理でしんどいっていったって1~2日なんでしょう? これは生理が軽い女性でもありそうな思い込みなのかもしれません。
 



 柳田先生の見解 
みんながしんどいのが1日、2日ということはありません。生理の期間中、ずっとしんどい人もいますし、PMSが強い人は生理が始まる3日前や、長い人は10日前からずっと調子悪いな、という場合も。生理が始まるとすっと楽になるようなこともあります。何も症状がない人もいますし、どういった症状が出るかは個人差が大きいです。

PMS(月経前症候群)とは、月経開始前の3〜10日前から月経開始まで続きます。PMSは生理が来るまでに起こる体の不調のことで、生理が始まると楽になるものをさします。

また、生理中に起こる不調の症状のことを「月経困難症」といいます。主に、下腹痛、腰痛、下腹部膨満感、頭痛、疲労・脱力感、食欲不振、イライラなどがあります。「しんどいのは1日、2日でしょ」というのは、PMSが辛いのか、生理痛が辛いのか、いろいろとごっちゃになっているところもあるような気もします。

酷い人は、月経困難症などの強い疼痛、ストレス、排泄などによる刺激が原因となって、血管迷走神経反射によるめまいや、失神を引き起こすこともあります。
 

 


 もっと教えて!柳田先生 
●病院に行くべき目安は?


——「生理の不調」を感じている場合、「病院に行くべき目安」はありますか?

柳田先生:明確な受診の基準はありませんが、市販薬で症状が抑えられない場合は受診が勧められます。もっと簡単な基準としては、「自分が辛いと感じているなら病院に行く」です。我慢する必要はありません。病院に行けば、病気が見つかる・見つからないにかかわらず、何かしら症状を楽にする方法が見つかる可能性が高いからです。

子宮筋腫や子宮内膜症といった病気があれば、それを治療しましょう、ということにもなりますが、疾患がなくても生理の際に辛い症状が現れる人はいます。その場合、例えば「低容量ピル」が、人によって月経困難症やPMSの辛さを軽減する場合もあります。そうしたお薬を使うことでQOL(日常生活の質)が変わる可能性がある。辛ければ遠慮せずに、産婦人科を受診してみてください。