お仕事帰りに同僚と。大切な家族や友人と。
心からおつかれさまと伝えたい日のレストランを厳選してご紹介します。

梅雨も明けて夏本番。熱いですねぇ。こんな時は、冷たいビールと、汗をかきかきすする、担々麺に限ります。
仕事を終えたら、神田界隈へ繰り出そう。ビジネスマンの街は、実は、中国料理の名店ひしめく激戦地なんです。

神田の名店がオープンした、担々麺と麻婆豆腐専門店
神田担担麺・陳麻婆豆腐 雲林坊(九段下)

噴き出す汗と格闘しながら、<br />担々麺で暑気払い。いざ、神田界隈へ。_img0
本場成都の汁なし担担麺¥880。トッピングのパクチー+120円。豚粗挽き肉の肉みそはあえて多め。残ったら、白いご飯にかけてどうぞ。

日本の食材にこだわって、中国の伝統的な調理法で独自の料理を作る神田『雲林』の成毛幸雄さん。本店はコースの客がほとんど。もっと気軽に自信作の担々麺と麻婆豆腐を楽しんでほしいと、数年前に専門店をオープンした。だから、食材もレシピもほぼ同じ。汁あり担々麺は、旨味が強い老鶏と干し貝柱でとったス ープに、3種の唐辛子で作った自家製ラー油や山西省の黒酢が鮮やか。『雲林』にはない汁なしは、全粒粉の太麺に、肉みそ、中国の漬物ヤーツァイ、ナッツが絡み、四川山椒がガツンと効いたダイナミックな旨さ。名水仕込みの豆腐の甘みが印象的な麻婆豆腐しかり。名店の逸品が食券を買う手軽さで味わえるなんて、給料日前の夜ごはんにはもってこいです。

  • 噴き出す汗と格闘しながら、<br />担々麺で暑気払い。いざ、神田界隈へ。_img1 神田『雲林』の汁あり担担麺¥880。スープに、芝麻醤、山西省の黒酢・ラオチン酢、テンジャン油、自家製ラー油を合わせて、全粒粉の細麺を入れる。景徳鎮を思わせる器にもこだわった。
  • 噴き出す汗と格闘しながら、<br />担々麺で暑気払い。いざ、神田界隈へ。_img2 神田『雲林』特製麻婆豆腐ご飯セット¥950。単品もあり。『雲林』御用達の、栃木県佐野市出流原の湧水で作った豆腐を使用。あえて大きめにカットしているので、豆腐自体の甘みもしっかり感じられる。ニンニクの葉を散らしてあるのも特徴だ。
  • 噴き出す汗と格闘しながら、<br />担々麺で暑気払い。いざ、神田界隈へ。_img3 昼は8回転するという人気ぶり。夜が狙い目かも。

 

噴き出す汗と格闘しながら、<br />担々麺で暑気払い。いざ、神田界隈へ。_img4
店内は厨房をぐるりと囲むカウンター席のみ。

【雲林坊】 東京都千代田区九段北1-5-5東建ニューハイツ九段104号 tel. 03-6272-3613 営業時間平日11:00~22:30LO(土・祝20:30LO)休日:日 カウンター11席 海老ワンタンと生海苔入り葱香油かけ塩タンメン¥950ほか4種。半熟卵やご飯とのセットあり。エビス中瓶¥550

撮影/鈴木陽介 取材・文/齋藤優子 構成/藤本容子
FRaU 2011年掲載『おつかれレストラン』より ©講談社