チャリティー活動に見返りは求めない、自分がやるべきこと


ー​ー冨永さんは、海外での活動など、チャリティー活動を精力的に行っていらっしゃいます。どんなモチベーションでされているんでしょうか。ご著書の中で、「運は巡る」というワードも出てきますが、人に与えることで自分に何か返ってくる実感があったりしますか。

冨永:実感があるのかと言われたら実感はないですけど、ふとしたときに例えば自分が幸運に恵まれたりとか、良い巡り合いがあったりとか、タイミングがばっちりだったりとか、そういったことも含めてきっとこういうことなんだろうなって感じることはあります。あと、そもそも社会貢献って、自分が幸せになるために誰かに何をするっていうことではないと思います。社会貢献に関しては、私も運や縁に恵まれてきて、社会的影響力もある立場になっていますので、そういう自分がさまざまな社会的課題に光を当て、解決する活動はやるべきことだと思ってやっていますから。

いろんな環境で生まれている人たちに会いに行って、逆に自分がどういう人間なのかということを学ばされることも多いです。自分の立ち位置、自分の今のポジション、自分がどういう状況なのかを俯瞰して見ることもできて、その自分に今何ができるかを考えさせられるというのも、社会貢献に関わるひとつの意義だと思うんです。だから、社会に貢献しつつも、ある意味自分の学びのために行っているとも言えるわけで、どこかで必ず、自分に得るものがあるだろうとは考えて関わっています。

「慣れと安定は幸せなこと」41歳・冨永愛が「若さが一番」という風潮を残念だと思う理由_img0
 

年齢を重ねて表現の幅が広がった


ー​ー若さがなくなると、価値がなくなってしまったみたいに感じさせられる世の中だと思います。ご著書の中では、「若さが一番」という風潮を「残念だ」と感じ、年齢を重ねるからこそ得られるものに目を向けていらっしゃるのが印象的でした。

冨永:だって20代の自分にはどうしたって戻れないんだもん。それを言ってもしょうがないですよね。それだったら考えない方がいいでしょう、と私は思っています。それを考えるよりも今の自分をどうベストに持っていけるかとか、どういうふうにしたらより素敵になれるかなと考えた方が、幸せになれるんじゃないかなって思うんですよ。

無理なものは無理。でも抗うことは大事だから。若さに固執する人って、美意識がすごく高い人だと思うので、年齢に抗いつつ、何が一番効くのか、自分の肌にとって何が一番いいのかとか、そういう対処法の作戦を練ると考えた方が、もっとハッピーになれると思いますよ。