「コミュニケーションコスト」を下げる
詳しいことが分からない中推測で書くことをお許しいただければ、恐らくメイコさんの職場は「心理的安全性が低い」状況かと推察します。
「心理的安全性が高い」状況とは、チーム内で安心して発言・行動できる環境のこと。「自分なりの意見を言っても、理不尽に怒られたりしない」「チームのメンバーは自分を尊重し、必要なときは助けてくれる」という安心感を一人一人が持つことができている状況ですね。
職場の心理的安全性は、メンバー一人一人の心がけによって醸成されるもの。しかし一番大切なのは、やはり管理職の意識改革なのではないかと思います。「なんでもすぐ報告してね」と声掛けしているとのことですが、部下の方々はその言葉を言葉通りに受けとめているように見えますでしょうか?
ポイントは、「コミュニケーションコスト」だと思います。
コミュニケーションコストとは簡単に言うと、「話しかけたり相談したりするときの“面倒くささ”の程度」。
「この人に言うと怒られそうだな」
「一度報告すると、その後何度も報告を求められて面倒なことになりそうだな」
「相談してもどうせ解決しなそうだな」
そんな「面倒くささ」を感じさせる何かが、メイコさんのチームにないでしょうか。案件の進捗状況について細かく追ったり、部下の意見や提案の粗を探して指摘したり、ミスを厳しく叱責したり。「いやいや、それが管理職の仕事でしょう?」と思ってしまうことばかりだと思いますが、メンバーたちが委縮して報連相できなくなってしまっては元も子もありませんよね。
もちろん、メイコさんがこんなふうに接しているわけではないかもしれませんが、業務のベテランであるメイコさんからすれば、部下たちの仕事ぶりはイライラモヤモヤするものであることは容易に想像できます。でも、メイコさん自身が書いてらっしゃる通り、「ぐっと耐える」のが管理職の最初の関門なのかもしれません。
「すぐに怒らず、まずは部下の話を最後まで聞く」「手を出したくなっても、一旦任せてみる」……。そんなことを心がけて、メイコさんの「コミュニケーションコスト」を下げることが、メイコさんのモヤモヤの解決につながるのではないか、と思います。
【漫画で解説】新任管理職40歳の悩みは「報連相」の遅さ…「なかなか報告しない」部下たちの本音とは?
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作画/Sumi
構成/山本理沙
前回記事「「我が子と離れてまで、働く必要ある?」職場復帰に迷う新米ママ35歳...仕事人間だった私はどこへ?」はこちら>>
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