日常で感じる「ちょっとした違和感」について井戸端会議していくこの連載。ウェブマガジン「ミモレ」とその読者コミュニティ〔ミモレ編集室〕に寄せられた皆さんのモヤモヤエピソードをご紹介していきます。
今日ご紹介するのは、上司にまつわるモヤモヤエピソードです。
「その仕事、やる意味あるの?」
エピソードをお寄せくださったのは、広報の仕事をするアサコさん(35歳・会社員)。
新しくきた上司にイライラモヤモヤしています。
私は、一般企業で広報の仕事をしています。営業部にいた頃から「広報部で働きたい!」とアピールし、やっと異動させてもらえたのが3年前。仕事にも慣れてきて、自分から案件を提案したり、部内の事務効率化を進めたり、仕事のやりがいを感じ始めています。
しかし、昨年異動してきた部長がくせ者で……。元バリバリの営業マンで、海外経験も長い評判の「デキる人」だったのですが、広報の経験は無し。本人としては想定外の人事だったらしく、なんだったら「広報なんて……」みたいな思いもあるみたい。
何かにつけて、「そんな仕事、やる意味あるの?」「営業部だったらこうやってやるのに……」みたいにネガティブな発言をします。こちらとしては、未経験の部長だからと気を遣って「結論ファースト」で報告するようにしているし、部長が恥をかかないように色々先回りして業務を進めています。それなのに、感謝の言葉もなく部下のやる気を折ってくる上司ってなんなんでしょう。
これからあんな企画をしたい、こんな企画をしてみたい……と色々考えていたのに、心が折れそうです。中間管理職は、「部長はどうせ腰掛だから、数年たったら異動するよ。それまでの辛抱だな」とか言うのですが、なんか納得できません。
「デキる人」の葛藤
業務未経験の人が部長になっただけで現場は大変なのに、更にネガティブ発言が多いのですね。アサコさんの心労はいかばかりかと。お疲れ様です。
会社としては、部長さんに広報の仕事を経験させて身に着けてもらいたいことがあるんでしょうね。デキる人と評判だったということですから、きっと会社も彼に期待することがあってそんな配置にしたのではないかなと予想します。
問題は、部長さん自身がまだ、新しい自分の立ち位置にしっくりきていないことなのでしょう。「デキる人」としてのプライドと、「広報の業務が分からない」ことの葛藤に苦しんでいるのかもしれません。
ただ、その葛藤を表に出してしまって、部下たちのやる気をそいでいるとしたら……。それは、ちょっと勘弁してほしいですね。部下のモチベーションを上げるのは上司の大事な役割です。その正反対のことをしていることに、早く気づいてもらわないと。
とはいえ、上司に対して「ネガティブなことばかり言うのはやめてください」とストレートに言える人は少ないでしょう。やはり現実的には、日常の業務の中で、「広報の仕事への理解を深めてほしい」「私たちと一緒に前向きに考えてほしい」というメッセージを伝える必要があります。
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