日常で感じる「ちょっとした違和感」について井戸端会議していくこの連載。ウェブマガジン「ミモレ」とその読者コミュニティ〔ミモレ編集室〕に寄せられた皆さんのモヤモヤエピソードをご紹介していきます。
今日ご紹介するのは、仕事を抱えすぎる自分にモヤモヤするというエピソードです。
「誰かに頼んで嫌な顔されるくらいなら…」
エピソードをお寄せくださったのは、メディア企業で働きながら子育て中のミサさん(41歳・会社員)。
ニュース配信サービスを提供する企業で働いています。リモートワークや時差出勤など働き方の自由度は高いのですが、やることは細かいことも含めて無限にあり、少ない人数で仕事を回しているためいつも手いっぱいな状態。
最近、中途入社の人がチームに参加しました。「これで少しは楽になる……」と期待したのですが、これがなかなか新世代な20代で……。
「若者は下働きから」みたいな価値観は無いようで、記事の誤字脱字の修正作業やリスト作り、経費の管理など雑用っぽいことをお願いすると、すぐ「これやる意味あります?」的な反応をするんです。効率化も大事ですが、それでも必要な仕事があるのは理解してほしい。でも何度も押し問答するのも疲れてしまいました。
結果、「誰かにお願いするより自分でやった方が早い」と思ってしまって、ますます仕事を抱え込むことに。上司は「負担が大きすぎるようなら相談して」と言いますが、上司の指示で他の人に仕事を振ったとき、陰で「ミサさんの仕事を押し付けられた。ミサさんは仕事のいいとこどりをしている」と言われているのを聞いてしまったのがトラウマです。
そして、家庭でも同じようなことが起きています。夫は昔から家事をせず、すべての家事は私の担当。夫は、玄関にまとめておいたゴミ袋すら持って出ない人です。なんだかあらゆる場面で私はハズレくじを引いているみたい……。なんとかしたいと思いながらも、億劫さが先に立ってズルズルとここまできてしまいました。
「自分でやった方が早い」は麻薬みたいなもの
職場でも家庭でも仕事を一手に引き受けているミサさん、本当にお疲れ様です。仕事を割り振るって、実はものすごく難しいしエネルギーがいること。慌ただしい日々を回していくために、「自分でやった方が早い」となってしまう気持ちは本当によく分かります。
しかし、これは一種の「麻薬」。確かに、誰かを仕事に巻き込むためには、相手の気持ちに配慮したり、その仕事の意味ややり方を一から説明したりと手間がかかります。でもそれをすべて放り出して「自分でやった方が早い」モードに入ってしまうと、とことん自分を追い込んでいく孤独な戦いに。同じ忙しさでも、誰かと「大変だけど頑張ろうね」と分け合えたなら少しは感じ方が変わってきますよね。疲れ果てて、孤独感を抱いているであろうミサさんの心身の健康がとても心配です。
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