夏は人気のあまり品薄になることも…!
明治44年創業の「和菓子村上」を代表するお菓子が、この“わり氷”。“わり氷”とは奥能登のきれいな海水で作られる、ほのかな甘みもある能登塩とサイダーを合わせて作った琥珀糖。味も見た目も涼やかで、夏場は品薄になるほどなんだとか。お値段もプチプラなせいでしょうか、私も「銀座三越」の地下にある、全国の銘菓が集まる「菓遊庵」で見つけたのですが、次々と皆さん、買っていき、あっという間に並んでいた分はなくなってしまいました。
“みつ豆”が、かわいらしい“羹(あつもの)”に
“みつ豆”が、コンパクトに羹(あつもの。羊羹やういろうなど、細長い棒状の和菓子の総称)になったお菓子。中はみかんに黄桃、さくらんぼ、赤えんどう豆が入っていて、まさに“みつ豆”! 大きさは手のひらサイズなので、2~3口で食べられるのもいいところ。冷やして食べると最高です。
ここにしかない貴重な干菓子に夏バージョンが!
1752年創業の老舗和菓子店「薄氷本舗 五郎丸屋」。看板商品である「薄氷」は、5代目五郎丸屋八左衛門の手によって誕生した干菓子。薄くのばしたもち米の生地に、和三盆をはけ塗りしたお菓子です。
現在は、季節ごとにさまざまな形の「薄氷」が販売されています。夏は、写真のラムネ瓶のほか、浴衣もあります。
とても繊細なお菓子なため、箱の中は綿で大切に保護されているほど。口に含むとすっと溶け、ほのかにお米のいい香りが鼻を抜けていく、他では食べられないお菓子です。
大正時代からある変わらぬお菓子
幕末に創業した、山口県萩市の「光圀本店」。看板商品は、萩の特産品である「夏蜜柑(なつみかん)」 に、羊羹が詰められた「夏蜜柑丸漬」。
5日間、じっくり時間をかけて作られる「夏蜜柑丸漬」は見た目もインパクト大! 夏蜜柑のほろ苦さと、甘すぎない羊羹のバランスが絶妙で、お茶のみならず、お酒(ウィスキーや赤ワインなど)も合う和菓子です。ちなみに「光圀本店」の「夏みかんマーマレード」も絶品! カリッと焼いた薄切りトーストにバター、「夏みかんマーマレード」の順でのせてみてください。そのおいしさにびっくりすると思います。
四季を大切にしてきた日本ならではの趣がある和菓子。ぜひ“目”からも楽しみ、涼んでくださいね。
構成/佐野倫子
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