40代からの女性におすすめしたい漢方薬
さまざまな体の不調に対応する漢方薬。とりわけ40代からの体の不調や生活に寄り添った漢方薬としておすすめしたいのがこの3つ。
① 急に現れる発汗やイライラなどの更年期症状には……
一般的に、更年期障害の症状の現れ方や強弱などの個人差は、ホルモンの減少という身体的要因に、ストレスなどの心理的な要因と環境的要因の3つが複雑に絡み合って生まれると考えられています。その為、個人差が大きく、本人のつらさが周囲に伝わりにくいのも更年期の特徴です。
しかし更年期の症状は、治療によって改善できるものです。漢方では年齢に伴い、「水」の中でも体を維持する作用をもつ「精」が徐々に減少していくと捉えます。それにより全身の潤いや栄養物質が不足し、熱感を伴うような不調が生じているのです。
また、「気」のめぐりが悪いタイプでは、ストレスや女性ホルモンの変動により自律神経系に影響が及び、エネルギーや栄養物質が流れず不調が生じます。
加味逍遙散(かみしょうようさん)
ストレスによって乱れた「気」のめぐりを良くしながら、熱も冷ますことで、イライラや、ほてり・のぼせ、肩こりなどの症状も改善します。憂鬱になる、よくため息をつく、またその症状がストレスに左右される、症状が変化しやすいなどの傾向がある人におすすめです。
知柏地黄丸(ちばくじおうがん)
不足した「水」を補うことで全身を潤し、余分な熱を冷ますことで、ホットフラッシュなどの顔や手足のほてり、寝汗、口やのどの渇きを改善します。ホットフラッシュなどのほてり・のぼせ、寝汗が気になる、目やのどが乾きやすいといった症状がある人におすすめです(砂橋さん)
② ストレスを感じやすい人には……
柴胡桂枝乾姜湯(さいこけいしかんきょうとう)
イライラしたり憂うつになる、動悸がしたり、眠りの質が悪い方で、特に周囲に気を遣って疲れやすいという人には柴胡桂枝乾姜湯(さいこけいしかんきょうとう)がおすすめ。「気」のめぐりを良くして“気疲れ”を改善し、気持ちを安定させる効果があります。また、不眠の症状がある人にもおすすめです(砂橋さん)
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ドラッグストアで漢方薬を購入する時に迷いはつきもの。身近にセルフチェッカーがあるのは心強いですね。ストレスが多い現代、「原因がわからない」ままにせず、漢方のチカラで体を整えてみるのもひとつの手。是非、お試しを。
次回は、漢方を「気軽に・美味しくいただく」食の提案を紹介します。
撮影/後藤渉
取材・文/長谷川真弓
構成/國見香
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