人気YouTubeチャンネル「GOROGORO KITCHEN」のMamikoこと井筒麻三子さんが、パリでの家探しや新しい暮らし方を綴ります。

 

フランスで暮らしていると、「日本人でよかった!」と思うことが多々ある。アメリカやイギリスに住んでいた頃には、あまり感じたことのなかった感覚だ。フランス人はなぜか(私はずっと、漫画の効果だと思っているが)日本好きがゴロゴロいて、日本人=真面目で礼儀正しく、いい国民と思われている気がする。そしてこの思い込み(?)のおかげで、厳しいパリの家探しにも一筋の光明が差すことがあるのだ。

「日本人であることは最強のカード!」パリで外国人が賃貸物件を探すということ【井筒麻三子】_img0
ロンドンには計2年住みましたが、日本人である恩恵はあまり感じませんでした。パリに来たらその違いに、「隣の国なのに!」と驚いたほど。

我が家の大家さんも、そんな日本に理解があるフランス人男性の一人だ。奥さまが日本人ということもあるが、「日本(とその国民)は素晴らしい」と思ってもらえているようで、私たちはその印象に幾度となく助けられてきた。

 

まず賃貸物件を借りる場合、通常は家賃の3倍以上の収入を証明できるフランス人の保証人、自身の収入証明、前年度までの税金納付証明など各種書類の提出が必要になる。ところが我が家は、保証人はおろか、二人ともフリーランスなので自身の収入額も毎月バラバラ。それでも入居審査の時、私はたまたま執筆料が多く入った月だったので、「ええいままよ」と、講談社からの収入が確認できる日本の銀行明細コピーを出した(それも英語で)。

 
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