「我慢」を続けると、五臓に深刻な負荷がかかる

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わたしがからだを診ている方々は、とても真面目です。真面目がゆえに、上司の言うことを一生懸命守り、家族のためにと必死に頑張ります。何か問題があれば、すぐに自分を責める人も、少なくありません。

わたしは、からだの不調を診るとき、内側の五臓によるものか、外的な要因によるものかを総合的に判断します。たとえば家族のことや、仕事上の悩みであれば、それは外的要因と言えるでしょう。

ところが、この外的要因によるストレスも、その真面目さから我慢してしまう人が、とても多くいます。

では、これらのストレスを我慢し、発散させることなく、ご自分のからだの中に溜めつづければ、人間は、いったいどうなってしまうでしょうか。

脅すわけではありませんが、じつは感情を抑えつづけると、からだの気が滞り、五臓に深刻な負荷がかかります。その結果、短期間で、命を脅かす事態に陥ってしまう人も、少なくありません。

なかには、ひどいストレスを抱えながら、それでも頑張りつづけた結果、たったの2か月で胃がんになってしまったという、悲しいケースを知っています。溜まった感情は、ときに人を傷つける刃となるのです。

我慢することは、いまや美徳ではないと、心に刻んでおきましょう。
 

 


著者プロフィール
尹 生花(いん せいか)さん

北京中医薬大学博士課程(医学博士)修了。早稲田大学ビジネススクール(MBA)卒業。厚生労働省認可・はり師・きゅう師資格取得。「HMB(日本ホリスティックメディカルビューティ協会)理事長。「世界中医学学会連合会体質研究専門委員会」常務理事。美容健康サロン「BHY」(渋谷、銀座、表参道の3店舗)代表取締役。ホリスティックビューティの先駆者として、「体の内側と肌の相関関係」を数字で解明。美容ジャーナリスト、女優、モデルなど多くの著名人のかかりつけサロンとして知られている。著書に『五臓をのぞき、活かす 肝(かん)/心(しん)/脾(ひ)/肺(はい)/腎(じん) みんなの臓活』『みんなの臓活トレーニング』(ワニブックス)『まいにち臓活おかゆ』(世界文化社)など。

 

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写真:Shutterstock
構成/さくま健太
 
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