私「おかえりなさい! 連絡用にホワイトボードを買ってみたよ。キッチンに置いてあるから、夜ちゃんと食べてね。おやすみなさい」
夫「おはよう。玉子焼き、すごく美味しかったよ。買ったのかと思ったよ。でも、フライパンが出てたから、作ったんだね。さすがです。ありがとう。今日も頑張ろうね」
と最初は、食事のやりとり。それが少しずつ肉付けされ、他のことも話すようになった。例えば、
私「おつかれさまー。なんか首筋違えちゃって上向けない……涙。おやすみなさーい」
夫「おはよー。寝ちがえた際の対処法、ラインしといたので試してみて! お土産のレーズンサンド、食べてみてね」
とか、
夫「おはよー。今日もがんばりましょう。クロ(猫)は、いつも帰宅を待っててくれて、うれしいなー」
私「おはよう。でも朝、最後まで一緒に寝ているのは、さとみ(猫)の方だよ。きょうもがんばってね」
とか、
夫「おはよう。いつもご飯ありがとう。おいしくいただきました。 今ね、Golfレッスンに行ってみるか悩み中。どう思う?」
私「おかえり。シュウマイ、冷蔵庫にケールサラダ、冷凍ごはん、鍋にみそ汁です。 ゴルフいいのでは? 自分の健康に投資するのには、いつも賛成です」
いわゆるちょっとした会話が、交換日記のように続いた。もちろん、スマホのメッセージでも済むような内容なのだが、手書きというのが、なんとも言えずよかった。字の大きさや筆圧などから、きょうの気分や温度感が伝わって、ほっこりと癒された。心動いた日には、写真を撮って記録した。
朝起きて、メッセージに吹き出すことも少なくなかった。私が『踊る!さんま御殿!!』に初めて出演して、過去の恋愛について語った翌朝は
夫「おはよー。ご飯ありがとう、とても美味しかったよ。イクラも乗せてみた。さんまさん、観たよ。そんなに沢山の人と付き合ってたんだね……。今日もかんばろう」
思わず笑った。モヤモヤしたのだな。ここでちゃんと返事をしておいた方が良いと思い、
私「だからこそ、一緒になれてほんとによかったと、深く深く感謝できるんだよ。Tくん(夫)ほどしっくりきて、ずーっと一緒にいたいと思う人は今までいなかったもの。だからありがとう。きょうもがんば」
その日夕方、帰宅してみると、イレギュラーな時間のメッセージが残っていた。
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