150年以上愛され続ける“四姉妹の物語”が令和ニッポンに蘇る
『若草物語―恋する姉妹と恋せぬ私―』
『若草物語』が好きで、小説はもちろん映画もチェック済み。さらには、小説家・吉川トリコさんによる“現代版・若草物語”こと『少女病』も、何度も読み返しているわたし。こんなに愛してやまない作品が、リメイクされるなんて! しかも、“果たして幸せに恋愛は必要か?”という令和らしい問いとどう向き合っていくのかも気になる! ということで、チョイスさせていただきました。
主人公の恋せぬ次女・涼(堀田真由)は、幼い頃から「一家の大黒柱となり、姉妹たちと一生一緒に暮らすこと」を夢見ており、大人になってからも「わたしは、恋も結婚もしない! 一生、姉妹で暮らしたい!」と、姉や妹に接近してくる男性たちに警戒心をむき出しにしているようです。近年、シスターフッドを描いている作品は増えてきましたが、姉妹が織りなすシスターフッドというのはまた新しくて面白い!
ちょっと前までは、女性同士で「〇〇歳まで結婚してなかったらさ、一緒に暮らそうね」と言い合い、どちらかが裏切って“女の友情はやっぱり脆いんだ!”という展開になるドラマが多かった気がしませんか? でも、最近は『ブラッシュアップライフ』(2023年・日本テレビ系)のように濃い友情を描いたものも増えてきています。マダムたち3人がルームシェアをしながら暮らす日々を描いたコミックエッセイ『マダムたちのルームシェア』がバズっているのも、“持つべきものは友達”という価値観を抱く人が増えてきたからかなぁと。
『若草物語―恋する姉妹と恋せぬ私―』の場合は、もともと同じ家に住んでいる“姉妹”の関係性を描いていくドラマなので、そこから飛び出すにはシスターフッドを“卒業”しなければならない。一抜けするのは誰なのか。それとも、しないのか? きまじめ長女、がむしゃら次女、おっとり三女、したたか四女と、四姉妹の性格がバラバラなので、必ず共感できるキャラは見つかりそう! 自分が、誰に感情移入するのか楽しみです。
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