踏み入られたくない場所


「好意を向けられるって、自分の絶対に踏み入られたくない場所に侵入されるどうしようもない居心地の悪さがあるんです」と先輩に言うと、

「でも、その踏み入られたくないところにお互い入るのが恋愛なんじゃいかな。それをしていいと思える人が今はいないんじゃない」

と言われました。
 

突きつけられた現実


・食パンをくわえて走っていたら角を曲がるときに男性とぶつかって恋に落ちる
・大雨の日に雨宿りをしていると、「これ使って」と傘を差し出しずぶぬれになって去っていく男性と恋に落ちる
・街でハンカチを落とし、拾ってくれた男性と恋に落ちる
・ピンチのとき助けてくれる男性と恋に落ちる

という偶発的に起きる少女漫画のようなシチュエーションを妄想する私ですが、先輩に「その妄想、全部女性として見られるってことやで?」と言われ、「たたたたしかに」と認めざるを得ませんでした。ふたりで食事に行くことすら難しい私が、現実で少女漫画のようなシチュエーションに遭遇しても、吐き気がして逃げ出すのは目に見えているのです。

好きでもない異性から女性として見られるのが怖いのは普通、では好きな人からでも異性として見られたら怖い私はどうしたらいい?【とっちらかり女子】_img0
 

それでも、どうしても、降ってわいたような、退屈な非日常をぶち壊し、忘れていたときめきを取り戻させてくれるような、そんな出会いに憧れてしまうんですよね。


前編「「食パンをくわえて走っていたら、角でぶつかって恋に落ちる」少女漫画的展開に憧れ、道端に落ちているオーガニックな出会いを求めるけど、実際に起きたらどうなのか問題【とっちらかり女子】」>>

 

文・構成・スタイリング/ヒオカ
撮影/加藤夏子
ヘア&メイク/齊藤琴絵
 
好きでもない異性から女性として見られるのが怖いのは普通、では好きな人からでも異性として見られたら怖い私はどうしたらいい?【とっちらかり女子】_img1