日常で感じる「ちょっとした違和感」について井戸端会議していくこの連載。ウェブマガジン「ミモレ」とその読者コミュニティ〔ミモレ編集室〕に寄せられた皆さんのモヤモヤエピソードをご紹介していきます。
今日ご紹介するのは、職場の人間関係にまつわるモヤモヤエピソードです。
「うわー、そんなバカミスします?」
エピソードをお寄せくださったのは、金融系の会社で働くシュウコさん(41歳・会社員)。
職場に問題児がいます。“問題児”という年でもなく、アラサーの男性ですが……。
数年間の海外勤務を経て、昨年私がいる部署に入ったAさん。とても仕事熱心で、どんどん新しいことに取り組む前向きなキャラクターです。
それはいいのですが、人間性にちょっと問題が。すぐ人の悪口を言い、なんだかいつも喧嘩腰なんです。
後輩には「うわ! こんなくだらない仕事やってるの~? 俺なら耐えられないな~」「あんな人に相談しても無駄だよ。時代遅れのジジイじゃん」などと周囲の人に聞こえるような声で絡み、お客さんと電話で話すときもものすごく大きな声で「●社のBさんって、超バカですよね!」などと言っています。
よく観察していると、厳しい上司やAさんが一目置いている人が近くにいるときは別人のようにおとなしくしています。いえむしろ、「Cさん、さすがです!」「●社のおかげで僕の今あるようなものです」などと歯が浮くようなことばかり大声で言っているような……。
どちらにしても聞いていて気持ちよいものではないですし、とにかくうるさい。「もしかして、あの人(私含む)を遠回しに批判しているのでは?」と思って嫌な気分になることも多々あります。彼の影響を受けて、特に若い人がどんどん攻撃的になっているような気がして、部署の雰囲気もどんどん尖ってきています。
とはいっても、彼のスキルやアイディアは確かにすごい。今度大きいプロジェクトを立ち上げることになり、彼を私のチームに入れるか迷っています。仕事をとるか、人間性をとるか、頭が痛いです。
あのNetflixも問題視する「ブリリアント・ジャーク」
なかなか面倒くさそうな人が同じ部署に入ってきたんですね。どんな人と一緒に働くかは、日々のストレスレベルに大きく関わってきますよね。シュウコさん、お疲れ様です。
「仕事はできるけど人間性はいまいち」という人は、なかなか悩ましい存在です。仕事ができたらキャラクターの問題は大目に見てあげるべきなのか……。でも、「仕事力」には周囲の人とうまくやっていける人間性もある程度含まれているような気がしますから、Aさんには「甘えるな、自分を磨け」と言ってやりたい気もしますね。
シュウコさんのモヤモヤを聞いて思い出したのは、「ブリリアント・ジャーク」という言葉。(「Brilliant(素晴らしい)」と「Jerk(嫌な奴)」の組み合わせ)
有能ではあるけれど協調性に欠け、モラルや配慮に欠けた言動で周囲に悪影響を及ぼす人物を指す言葉です。独特の人事制度をかかげてハイパフォーマンスな人材を世界中から集めていることで有名なNetflixでも、「ブリリアント・ジャークは要らない」と言われています。
ジャークが優れたチームワークに及ぼす影響は大きすぎる。そういう人たちは組織を内側から蝕む。彼らが好んで使うのは、同僚を面と向かって傷つけておいて、「自分は率直に意見を言っただけだ」とうそぶくという手だ。――『NO RULES(ノー・ルールズ)世界一「自由」な会社、NETFLIX』より
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