さて、前回からの続きです。
休日のオフィスに快く迎え入れてくれた株式会社イイヤマの飯山さんに、今回の依頼品(母が大事にしていたビーズバッグ)を見てもらいます。
「内袋の交換が最優先ですが、取れたストーンも直せるなら! あ、シミも落としたいです!」このチャンスに問題解決を一気に狙う私に
「内貼りはキレイに直るので、ご安心ください! ストーンは同じものはないけれど、近いものなら入れられますよ!」
さすがプロフェッショナル! 日本に4社しか残っていない手作りビーズバッグメーカーの“ドクター飯山氏”、頼もしいですわ!
「これはシミではなく、ビーズ&糸の内側の汚れですね。ビーズを付け替えればキレイになりますが……」
私のビーズバッグはかなりの年代物。全体的にくすみが激しく、新品交換した部分がキレイすぎて浮いてしまうそう。なるほど! 首や手の甲がタルタルなのに、顔だけが突っ張らかっている≪欧米お金持ち整形マダム≫みたいに不自然ということですね。いちいち納得。やっぱり直接お会いするって大事♥ 勉強になります♥
その後もビーズバッグの作り方、良品と粗悪品の見分け方、ホームケア方法を教えてくれました。60分はあっという間にすぎて、そろそろお暇しなきゃ♪ と腰をあげかけたその時に飯山さんがぽつりと
「このバッグ……、うちの製品ですね……」
え、まさかの??
どうしてわかるの??
タグも何もついていないのに……。
『なんでも鑑定団』の先生みたいです。
デザインと技法が株式会社イイヤマのものらしいです。それほど高価なものではないようですが(笑)、すごく大切にしていた母のことを思い出し、半世紀を経て、“作り手”と“年の離れた姉妹”にも会えたことに感動しちゃいました。
さて、飯山さんが教えてくれたビーズバッグの見極め方・お手入れ法をお伝えしますね!
☑ビーズを指でこちょこちょしてみて
株式会社イイヤマのように“1粒1針”で布に留める製法なら、多少こちょこちょしてもビーズはピタッとしっかりついています。でも、工賃が安い“複数粒のまとめ刺し”だとビーズはグラグラし、糸が切れたらパラパラと落ちてしまいます。複数粒まとめ刺しでも安価なら、それも価値観なのでよいけれど、高価なものにも紛れていることがあるそう。ぜひチェックを。
☑ビーズバッグに「香り」「輪ゴム」は厳禁
ビーズはガラスだけではなく、内側に貴金属や金属も使われています。またパールやウッドビーズもあります。香水、練香、防虫香などはビーズの風合いを損なうこともあり、香水がついたハンカチや防虫剤の入れっぱなしはNG。また、箱に収納してフタに輪ゴムをしていただけでも、化学反応で箱の中のバッグに輪ゴムの線状に黒ずみがつくそうです。コワイコワイ。
☑使った後はブラッシング&乾拭き
パールネックレスの使用後のお手入れとほぼ同じと思ってください。表面についた手あぶらや汗、ほこりを落としてから収納します。しょっちゅう使うものではないからこそ、毎回のお手入れで差がつくそうですよ。
どうしよう、また長くなってしまった。
えっと、デニムパンツの肌見えが気になって、デニムも修理を依頼しました。こちらも対面で相談。白やベージュの当て布だと、そこが余計に目立つんです。で“ライトグレーの当て布”にしてもらいました。糸もいろんな色をミックスして、うまくごまかしながら縫ってくれましたよ。
次回は、憧れのナンタケットバスケットについて書きますね♥
■最近はインスタグラムとネタがかぶらないよう注意しておりますw。よかったらインスタグラムにも遊びに来てくださいね♪
Comment