「ママOFF」しない理由を探しはじめた私


しかし最近私の周りでは「ママOFF」という言葉をよく耳にするようになり、私も積極的に使用&実行したいと思っているところ。

私が「ママOFF旅行」する場合に全面的にバックアップすることになる夫も、そのあたりは一応理解・合意してくれているので、ではお言葉に甘えて今年もどこかへ行けたら……と思っていました。

なんですが、実は「ママOFF旅行」を実践しようとすると、意外と楽しいだけじゃないんです。

旅行は非日常と言いますが、まさに日常からの脱却。すると不思議なことに、「面倒臭さ」や「しんどさ」、そして「臆病さ」がふつふつと湧いてくるんです。心理的観点から見ると、脳は基本的に命を守るべく冒険を避けて「現状維持」をしたがり、それが役目なんだそうですが、この本能が厄介です。

私も「年1回はママOFF旅行する!」と去年は声高々に宣言していたものの、ずるずると夏が過ぎ今年も後半に入るにつれ、「ママOFF旅をしない理由」を探し始めていました。

「犬が病気」「仕事が忙しい」「お金もかかる」「子連れ旅行はちょこちょこしているし」「日常のママOFF時間は比較的とっているし」「ママOFFよりも未就学児最後の年の息子とどこか行こうかな」などなど……。

「ママ業も有給があっていい?」5歳の息子と離れ、1週間ママOFF旅へ。“さすがに無理そうな夢”の夫への交渉法 _img0
 

夫は一応去年OKはくれたものの、すっかり忙しい日常に戻り1年以上経過した今、「今年のママOFF旅行なんだけど……」と切り出すのもやはり少々しんどい。彼にはそれなりの負担をかけるわけなので、「借り」を作るような感覚はやはり出るわけです。

それに、息子は年長さんということもあり、小学校受験を頑張っている親子の話もよく聞きます。子どもの未来のため本気で人生を賭けてフルコミットしている家庭も多い一方で、「ママお休み計画」を企む私って一体……なんて罪悪感もよぎったり。
 

 


冷静になれば、これらはすべて、「本当は行動したいけど、臆病心から行動したくしない私」が言い訳を集めているだけとわかります。

もっと言うと、周囲の事情に寄り添うような姿勢で巧妙に利用し、もっともらしい理由をそれらしく並べている。誰も私に何も言っていない、批判も要求もしていないにもかかわらず、です。

一応、湧いてくる気持ちが嘘というわけではありません。

でも正直なところ、去年から闘病している愛犬の病状だけは慎重になる必要はあっても(薬で体調はかなり安定中)、結局それ以外は、自分次第でどうにでもなる問題だったのです。