子育てに完全に浸かることに意味があった
ーー10年ぐらい子育てに専念されて、周りが売れていく中ですごくもどかしさや葛藤もあったそうですね。第三者から見ると、その10年があったからこそ庶民の気持ちのリアリティというか、すごく地に足がついた演技に繋がっているのかなと勝手に思うんですけど、そのご経験をご自身ではどう捉えていらっしゃいますか。
赤間:それがなかったら、今はないっていうのはすごく感じますね。運動会も授業参観もフルで出られていましたから。子どもにとっても良かったし、自分にとってもPTAをやったりかけがえのないママ友とも出会えた。先生とのやり取りや、親たちの人間模様もしっかり体験したので、それは今のネタ作りにも繋がってるし、中途半端じゃなくて、完全に浸かることができて、本当に良かったなと思います。
嫉妬は一番嫌な感情
ーーVoicyで「人生の幸せは後からわかる」とおっしゃっていたのが印象に残っています。そう感じられたのはなんでなんでしょう。
赤間:私、そんなこと言ってたんですね(笑)。「全てが意味があることだった」と思うんです。仕事ができない10年間、ずっと焦ってはいたんですよ、毎日のように。落ち込んだり卑屈になったりひがんだり、モヤモヤとした気持ちを持ちつつも、日常に追い立てられながら日々を過ごしていました。その複雑な、いやーーーーーな思いは体験して良かったなと思います。とんとん拍子で上手く行っていたら、すぐにつまらなくなっていたかもしれません。
ーー酸いも甘いも経験してきたからこそ、ある意味人間味のある演技に繋がっているのかもしれませんね。
赤間:色んな事が悔しかった。悔しがる時期って大事だと思うんです。人を羨み嫉妬するというのは本当に一番嫌な感情です。嫉妬してもどうにもならないのに、それでも嫉妬してしまう。本当に苦しくて苦しくて。ラジオを聴いていたら「嫉妬してしまう時はどうしたらいいか」という質問に、パーソナリティをしていた芸人さんが「あいつができるんだったら、俺はもっとできるって思ってれば、嫉妬しないで済む。俺はもっとできるんだっていうマインドでいる方が楽だよ」というアドバイスをしていたんです。成る程なと思ったものの、やっぱり、悔しいものは悔しいんですよね(笑)。
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