人生は起こるべくして起こっていることがたくさんある


ーー17歳~20歳になりきって年齢確認をする動画で話題になった赤間さんですが、ご自身は子育てによるブランクもありつつ、年齢を重ねて50代でブレイクという少し珍しいキャリアを歩まれています。年齢を重ねることについてどんなお考えをお持ちですか?

赤間:自分ではあまり年齢を重ねた感覚がなくて。確実に年は取ってるんですけどね。20代の頃は、老いることが怖くて、しわがあるとか無理!! 絶対いや! 肌が劣化するなんて耐えられない! と思っていたんですけど、いざその年齢になってしまうと、案外何とも思わない。しわが出てきたな、しみも映るとあまり綺麗じゃないなと感じる事はあっても、それに悲観することはなくて、年を取ることが楽しい! みたいな、楽になっていくというか、いろんなものを手放していくみたいな感覚なんです。

 

ーー今は若くして売れたかったっていうよりは、こういう時系列で売れるのも自分だったのかな、と受け入れていらっしゃる?

赤間:今のタイミングだったんだろうと。自分の人生ってそのタイミングで起こるべくして起こっていることがいっぱいだったなっていうふうに思うんです。いいことも嫌なことも、このためにこれがあったのか、と毎回思うので、病気のことにしても、神様がいるならば、こういう感情を持つために、私にこういうハードルを設けたんだなあってすごく思いますね。子どもにしっかり向き合うこともできたし、何十年間の悔しさみたいなマグマも溜めてこられたし、いろんな貯金ができる時期だったんだなって今となっては思いますね。

周りが売れていく中で卑屈になった主婦時代。【赤間麻里子】悔しさや嫉妬がマグマのようにたまった経験が今の私を作っている_img0
 

ーー子育てに専念する期間を経て、やっぱり芝居がしたいと一念発起して映画デビューを果たした矢先、乳がんが見つかったそうですね。やっとこれからという時に病気がわかってから、どう気持ちを切り替えましたか?

赤間:病気になった時は、やっぱり私って、この仕事に呼ばれてないんだ、ウェルカムされてないんだって絶望しました。せっかくデビューできたのに、やるなってことなのかなと、すごく落ち込んでしまって。でも、そこからダンボール一杯ぐらいの乳がんに関する本を読んで、勉強し始めたら、それが面白くなってきて。この病と闘うために、自分でできることがきっとある! と闘志が湧いてきました。