できることとできないことは、はっきりと星でわかる
――デザイナーとして働けていたのは、占星術の仕事と、何か通底するものがあったからなのでしょうか。
というより、人付き合いが得意だったからだと思います。イタリアで働くには、実力だけでなくコネが重要で。デザインの師匠や仲間と仲良くなって、事務所を紹介されたり、仕事を繋いでもらったりして、どうにかポジションを得ることができていた。たぶん、その人脈がなかったら、どんなに技術が高くても僕はどこにも採用されなかったんじゃないのかな。基本的に、裏技で生きる人間なんです。正面玄関から正攻法で入ろうとしても、何も突破できない。でもね、そういう自分を苦しく思う必要はないんだというのも、占星術が教えてくれたことです。
――できることと、できないことが、星の配置によってはっきりしているわけですもんね。
ネイタルチャートのなかに「ライジングスター」と呼ばれる、性格や体格に大きな影響を及ぼす星があって。誰もが持っているわけではないのですが、僕のライジングスターは冥王星。本にも書きましたが、〈王道ではなく、自分だけの覇道を狙うのが最善・最短〉だと示す星なんです。かわりに、他の人とは違う体験を重ねて、その知見をシェアしていくことで、大きな花を開かせられる。だったら、そうするしかないでしょう。ただ、このライジングスター:冥王星は、ものすごく強い圧を他者に与えるところがあって。「この人に声をかけられると、妙にうれしくなる」みたいなありがたい特性がある一方で、他者と近づきすぎると、プレッシャーを与えてしんどくさせてしまう。だから、鑑定師とお客さんくらいの距離感がちょうどいいんだな、と思っています。
「星のせい」と思えることが自分をラクにもする
――星読みが、人間関係を構築するうえでのヒントにもなるんですね。
あらゆる場面でヒントになりますよ。所有や財産をあらわす「2ハウス」に、僕は天王星と海王星を持っています。前者は、普通とは異なるお金の稼ぎ方をすること、後者はサービスを魅力的に提供することが得意で複数の収入減をもつことを示しています。鑑定だけでなく、本を執筆し、商品を販売することもある僕の現状は、まさにその流れに添っているわけですが、これって、収入が安定しないということでもあるんです。それがわかっていれば、たとえば今月は稼げたけど、来月は全然収入がない、みたいな乱高下が続いたとしても、不安になりすぎずに済むでしょう。自分は、そういう生き方をする星回りなんだから、しょうがないと。
――自分のせいじゃない、と思えるのってものすごくいいですね。
でしょう。もちろん僕だって、葛藤を抱えた時期はありました。でも星読みと共に自分の性質、そして才能を受けいれると、自分とはどういう人間なのかがわかってくる。そうするとね、他者と比較することに意味がないってことも、わかってくるんですよ。おしゃべりでうるさい奴だと言われることがあったとしても、それはそういう性質をもって生まれたんだから、むりやり物静かな人間になろうとしたって、どうにもならない。もちろん状況に応じて静かにしていなければならない場面はあるだろうけれど、それによって「だから自分はだめなんだ」なんて思う必要はないんです。自分のナチュラルステートはこうなんだ、変えようがないのであればどうすれば心地よく生きていけるかを考えよう、と発想を転換されればいい。誰もが自愛して生きるためにも、占星術というのはとても役立つツールだと思います。
<新刊紹介>
『星読みで才能を見つける本
自分の知らない自分に出会える』
著:yuji
¥1860(税込)
講談社
発売1週間で大量重版決定! 『「風の時代」に自分を最適化する方法』が6万部突破の人気占星術士 yuji、3年ぶりの星の本!
「自分なんか何の才能もない」「やりたいことがわからない」
あなたはそう思い込んでいるかもしれないけれど、星は、あなた自身よりよく知ってます。あなたの才能と財のありかを!
【この本のパーソナルな星読みでわかること】
・努力しなくてもできてしまうこと
・今は苦手に感じていても実は得意なこと
・あなたの財の源泉
・適性がある職業
・あなたに財をもたらすご縁
・人より圧倒的な才能がある領域
・社会で自分を役立てる方法
・人生で本当にやりたいこと etc.
取材・文/立花もも
撮影/大坪尚人(講談社写真映像部)
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