ファッションエディターの発田美穂さんが、大人世代におすすめしたいアイテムやコーディネート術、テクニックをご紹介します。
 

 


やっと、ようやく、とうとう、“きちんとした冬”になりましたね。寒いのは苦手ですし、もうこれ以上寒くならなくていいですけど(勝手な言い分)、もう12月ですし、すぐクリスマスで、すぐお正月ですしね。

しかしひとつ困ったのは、秋をスキップしてしまったせいで、薄手のウールのコートを着るタイミングを逸してしまったこと! あとは薄手のニットもほとんど着られていないです。半端な季節のおしゃれ、好きなのにな……。

ということで、すでにモケモケジャケット(これもこれとて、半端な袖丈ではありますが)を出動させてまして、撮影だったこの日はこんなスタイリングで。

「パンツ」を旬のシルエットに変えれば、大好きな冬の「地味色コーデ」も地味じゃない!_img0
ジャケット/ハイク ニット/ネイヴ パンツ/シーニュ バッグ/ザ ロウ 靴/チャーチ

心落ち着く、地味色コーデです。といっても私、地味色は好きなんですけど、地味なスタイルは嫌いなので、サテンパンツ、フェイクファージャケットやマイケル・ジャクソンシューズ(と勝手に私が呼んでいる、スタッズ付きのレースアップシューズ)で華やか要素をトッピングしました。

「パンツ」を旬のシルエットに変えれば、大好きな冬の「地味色コーデ」も地味じゃない!_img1
 

こんな、地味色だけど地味じゃない、シンプルだけどシンプルすぎないコーデに一役買ってくれているのがお気に入りのこのパンツ。裾が絞られた立体的なコクーンシルエットで、ちょいとクセのある形。とはいえほんのり光沢のあるサテン素材できれい見え。このバランスがなんとも絶妙!

これがテーパードやワイドシルエットのパンツなら、ド直球のきれいめスタイルになるところですが、このパンツのフォルムのおかげでさりげなく“おしゃれやってます”感が出せる!

あとはやっぱりこの手のパンツって、旬のシルエットで体型カバーができる、というのもありがたいところ。このゆったり、ゆるっとした形は履き心地も快適です。


さてさて、話は冒頭のお天気バナシに戻るのですが、私は衣替えに、以前ミモレでスタイリスト佐藤佳菜子さんに教えてもらった「せんたく便」というシステムを利用しています。

送られてきた袋にクリーニング&保管してもらいたい服を詰めて送ると、クリーニング後に預かってくれて、希望日に返送してくれるというもの。本当に便利! 衣替えのたびに利用しています。

この、送り返してほしい時期を自分で設定するのって、気象予報士気分というか、もはや一種の賭けのようなもの。そして今年の春、私は冬物の返送日を12月5日前後に設定にしました。今年の冬は寒い、とは聞いていましたが、例年本格的に寒くなるのは12月以降だから。ところがこのところ、まあまあ寒くないですか。ちょっとちょっと。かさばらないコートやニットはいくつか家に置いてあるので、着る物がなくて困るという状態ではないですが、でも、思ってたのと違う……。ロクに着ていない秋のコートは手元にあるというのに……。

でも、わかっています。そもそも、そんなギリギリを狙わなければいいんです……。早めに送り返してもらえばいいだけなのに、できるだけ預かっておいてもらいたくてギリギリ設定に。思えば仕事の締め切りもギリギリ(申し訳ございません)、夏休みの宿題もギリギリ……。これはもう、システムとか気温の問題ではありません。
 

構成/幸山梨奈
 

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