トスカーナのヴィラのリビングには、大きなソファが2つ。でも、その間にはテーブルがなく、あるのは木の箱。その上には、本がたくさん置いてありました。適当に積み上げてあるようなのに、そしてこんなにたくさんあるのに、雑然と見えないのはなぜ? そんな疑問が浮かびました。よく観察して見ると、気づいたのはパラパラと置かれていないこと。「塊」になっているのです。キッチンの棚の上の調味料も一部にぎっしり。2階の本棚も、DVDを2段に重ねて棚を埋め尽くしています。一方で、存在感のあるものは、周囲に余白をとって置かれていました。この方法、いろいろな場所で使えそう。あなたも早速、やってみませんか?

 「塊」にすると乱雑に見えない_img0

この木の箱、実はカッシーナのスツールLC-14。ル・コルビュジエが晩年を過ごしたカップ・マルタンの「カバノン(休暇小屋))」用に、妻への誕生日プレゼントとしてデザインしました。シンプルながら取手を6面に備え、水平にも垂直にも使える非常に機能的なスツールです。