私の「片付けスイッチ」が入ったのには理由があります。一日だけ、一人で北国の貸しヴィラに泊まったのです。たまたま雪が降っていて、それは美しい景色でした。私には、静かで貴重な時間になりました。そのヴィラは北欧風のシンプルなインテリアで、私の嫌いなプラスチックものはもちろんなし。ひとつひとつのものがていねいに選び抜かれています。器はオープン棚に並んでいる、イッタラのティーマの白とブルー、それだけ。けれど、その2色を自由に組み合わせての食事はなんと豊かだったことでしょう。朝食用の食材が置いてあり、設備の整ったキッチンで自分で朝ごはんを作るスタイル。よいものが数少なくあることで、ひとつひとつとじっくり向き合える気がしました。そのとき、自宅の器も見直そうと思ったのでした。
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