10月は怒涛の日々。仕事は展示会が続き、合間の1週間は主人の母とのお別れがあり、時間に引っ張られるかのように1ヶ月が過ぎ去っていきました。

そんな渦中での束の間のひと時、Oggiのエディターである友人、三尋木奈保さんと一緒に歌舞伎鑑賞へ。

この日は芸術祭十月大歌舞伎へ。この日は、中村橋之助さんが中村芝翫を襲名し、息子さん3人も同時襲名披露というおめでたい舞台。出演者も豪華絢爛で、芝翫さんはもちろん、玉三郎さんの艶やかな藤娘には、会場中がため息。見事で美しい舞台でした。

彼女とは同世代で、思うことや感じることも似ているし、なんと言ってもお酒好きがお互い気の合うところ(笑)。こんな時は居心地の良い友が何よりも励みになります。なんやかんやで10年は超えてしまったお付き合い。意外にも仕事からスタートした関係でもないので、だらしない自分を見られている稀有な友の一人(笑)。

彼女のスタイルはいつも清潔感があって美しい。私とはまた違うスタイルですが、オーソドックスな装いながらいつも自分らしさが漂っています。それはトレンドを追求することより、相手や場所に配慮する心。その思いやりこそが彼女らしいスタイルを確立しているような気がしています。

食事終わった後の一杯。そのまま帰らないのが私たち(笑)
いつも手元もおしゃれな奈保ちゃん。ジュエリーの重ね付けが素敵♡ お酒も美しく映えます。

三尋木さんの著書「My Basic Note(マイ ベーシック ノート)」には彼女らしい言葉とともに、ベーシックで身近に取り入れやすいアイテムのお手本がいっぱい。でもそこには、あくまでも「自分らしさ」ということが大切だとも書かれています。一方、ミモレでもご登場されている光野桃さんの著書「自由を着る」の中で、「自由な定番」という言葉が登場します。そこには定番の在り方について書かれていますが、定番は何を持って「定番」というのか?ということを改めて考えさせられました。

お二人の著作本、真逆のように見えて実にシンクロしているところが面白い。それは「定番(ベーシック)」=「自分らしさ」にあるという点。ベーシックの定義は自分の中にあり、誰かの言葉を借りて決めることでもない・・・そこに、その人の個性やセンスとなって現れるものかもしれません。

右)三尋木奈保さん著書「My Basic Note」(小学館) 左)光野桃さん著書「自由を着る」(KADOKAWA)

秋深まる中、衣替えしながら自分のベーシックを見つめ直したいと思う今日この頃です。

この日は少しフォーマルな感じで歌舞伎座へ。重ね着が楽しめる季節になってきました♡