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例えば10年間愛用している、
タニノ・クリスチーの靴のように
思い出があり過ぎて。身体にぴたりと合っているから。好きな人からもらったものだから。理由はさまざまだと思いますが、どうしても手放せないものってありますよね。
仕事柄、毎年増え続けるファッションアイテム。靴やバッグ、さまざまな服。身体に合わないものや2シーズン着なかったものは、知り合いに差し上げたり、チャリティに出したり、処分したりしています。そうしないと、大変なことになってしまうので(笑)。
この3足の靴は別。きっとこの先も、ずっと大切にしていくと思います。
10年以上履いているタニノ・クリスチーのエナメルシューズ、7年前に購入したシャネルのサボ、そして、もう何年履いているかわからないマノロ・ブラニクのメリージェーン。近くで見ると、もうお手入れにたとえ出したとしても、なかなか元通りにならないキズや傷みはあるのですが、深いストーリーがそれらを「なかったこと」にしてくれています。
初めて履いたときに、「こんなに足裏に吸い付くような靴があるのか」と感動したタニノの1足。当時大好きだったボヘミアンテイストのスタイリングを完成してくれた、サボ。そして、ケイト・モスが愛用していたことから憧れ続け、これだ! という色と素材に出会えたメリー・ジェーン。靴は消耗品ですが、スタイルを完成させるアイコニックなアイテムであり、しかも私にとってはスイーツのような嗜好品。
おろしたての緊張感から、履き続けるほどになじんでくる心やすさまで、すべてをこの3足は経験し、記憶し、そして今も「これ以上ない」という美しいデザインは変わらない。久しぶりに、きちんと磨こう。そんなふうに思いました。
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私がディレクションをさせて頂いている、髙島屋のシーズンスタイルラボの春夏展示会へ行ってきました。この白のレザーブルゾン、買おうかな(笑)。
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今年の初めに出させて頂いた「大草直子のこれいいっ!」と、昨年の「私のたしなみ100」。スタイリストなのに、本当に自分で書いているの? と何度も聞かれましたが(笑)、自分の書籍、すべて自分で書いています。書く――ということの面白さ。絶対に手放さない、と決めています。
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